Clover【レッドアイズ監視捜査班】Ⅰ (ページ5)

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伏見探偵事務所ページ5

伏見探偵事務所。

私は出所してからここでお世話になっている。
検事…？そんなもの今更目指せないよ。

今日のお仕事はヤクザの浮気調査。
響介さんがターゲットを調査しているが
カメラの反射でバレてしまっていた。

山崎｢ヤクザの浮気調査なんか受けるからや」

『はは、響介さんファイトー』

ヤクザから追いかけられる響介さん。
それを要くんの隣で頬杖をついて見る私。

『あれ、そこのＴ字路は…』

小牧｢左から1人…あ、右からは3人」

完全に逃げ道が無くなった。
一斉に襲いかかってくるヤクザたちと、
それを1人で捌いていく響介さん。

『あーあー、そんな武器なんて持っちゃって』

金属バッドのようなものを持ったヤクザの1人が
襲いかかってくる。
とそこへ軽快な足音が聞こえてきた。

湊川【遅くなりました】

『由美さん！かっこいい…』

あっという間に片付けていく2人。

小牧｢あ、由美さん？｣

『そろそろ時間だよー』

今日は由美さんの息子さんの授業参観だ。
家族との時間は大切にしないとね。

伏見【今日は終了。もう帰っていいぞ】

響介さんのその言葉でそれぞれ帰る支度を始める。

小牧｢紅羽ちゃん今日ウチくる？｣

『うーんどうしようかなー』

山崎｢若いもんはええなぁ｣

『ちょっと辰さん違うから』

山崎｢ほなおつかれー｣

先に理っておくが、
私と要くんは付き合っていないし
付き合う予定もない。

でも、雅紀を失って空っぽだった私を
支えてくれたのは間違いなく要くん。

気づいたら事務所には私と要くんの2人しかいない。

静かになると思い出してしまう。

目を閉じると流れてきてしまう。

小牧｢紅羽ちゃん、おいで｣

『要くん…ごめ、』

要くんに抱きしめられて少し涙を流す。
1週間に1度は必ずブルーになる。
そんな時、彼は必ずそばにいてくれる。
私は何もしてあげれないのに。

そこからはいつもあまり記憶が無い。
そのまま要くんの家に2人で帰って、食事をして、
お風呂に入って、2人で眠る。

目が覚めると隣にある綺麗な寝顔。
彼といる時は、少しだけ雅紀を忘れられる。

要くんは、
どういう気持ちで私のそばにいてくれるのだろう。

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