･＊･ ページ35
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私は温もりに包まれた。
視界に入るのは、緑色の派手なパーカー。
小牧｢紅羽ちゃんはあいつとは違うよ。誰かが傷つくのを見てこんなに苦しんでる。｣
『…私は奈美のことも、奈美の恋人のことも殺したんだよ…っ！復讐のためとはいえ、奈美の目の前で恋人を殺して、奈美の心も殺したの！』
小牧｢違う。紅羽ちゃんはちゃんと償って、今は誰かを救うために頑張ってる。罪の意識も感じて苦しんでる。｣
『…っ要くん、私、』
要くんがそう思っていても、辰さんは？響介さんは？由美さんは？KSBCの皆は、どう思う？
私の事、軽蔑してる。だって、殺人犯だし…。
小牧｢紅羽ちゃんのこと、
みんな信用してる。大丈夫。｣
要くんはいつも私の欲しい言葉をくれる。
本心かなんてわからない。
他の人がどう思ってるのかも分からない。
でも、過去は変えられないんだ。
未来を変えていくしかない。
小牧｢僕は紅羽ちゃんの味方だよ。｣
『どうして…』
小牧｢紅羽ちゃんが好きだから｣
知ってるよ、でもごめん。
『要くんありがとう、ごめんね。私頑張る…』
そう言って私は島原さんの元へ向かった。
･
『島原さんっ』
島原｢如月さん…｣
島原さんは1人で壁に寄りかかり、
静かに涙を流していた。
私は島原さんに駆け寄りしゃがむ。
『ごめんなさい、助けられなくて。
ごめんなさい、何も出来なくて。私、
蠣崎と同じことしてるけど、でも、でも、』
なんて言えばいいのかわからなくて
言葉に詰まってしまった私を見て、
島原さんは少し微笑んで言った。
島原｢如月さんはあいつとは違う。KSBCの捜査員として、力を貸してくれてありがとう。｣
島原さんを慰めようと思って来たのに、
逆に慰められてしまった…。
『島原さん、私が慰めに来たんだよ。
たまには泣いてもいいんだよ。
私は泣いてばっかりだけど…。』
そう言うと島原さんは泣きながら抱きついてきた。
『無理しないでね…』
島原さんが忘れない限り、愛し続ける限り、
旦那さんは心の中で生き続ける。
ありきたりだけど、本当にそうだと思う。
どうか、
島原さんと旦那さんに幸せが訪れますように。
･
これで第3話は終了です。セリフが多くて見づらい所もありますし、現場とKSBCがそんなに近いわけないですがまあ目をつぶってください( ;´꒳`;)
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作者名：らぎ
| 作成日時：2021年2月16日 17時
