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気づいたら病院にいた。
私が目を覚ましたのはその日の夜中だったから
朝一番で警察の人が来て、
病室で一連の話を聞いた。
私はあの後すぐに気を失ったが、
奈美が通報したことで搬送された。
既に雅紀は出血多量で死亡。
私は切り傷などの怪我。
奈美は自首したらしい。
しかし私達はまだ未成年。
法では奈美は裁かれない。
そして彼女の家は金持ちだから、
その財力と権力を駆使して、
これからも何事もなかったかのように
普通に生活するだろう。
その後はあっという間だった。
葬儀に告別式。
友達の多い彼の死を悲しむ人はたくさんいた。
恐る恐る参加した私にも、雅紀のご両親はいつものように優しく接してくれた。
私は精神的なショックが大きく、
なかなか眠れなくて、ずっと眠っていなかった。
だが体は限界を訴えていて、
落ち着いた頃眠ろうとした。
でも
『っは、』
目を閉じると鮮明に流れ出すあの日の映像。
息が出来なくなる。
とても寝られなかった。
雅紀のご両親に連れられてやってきた心療内科で様々なカウンセリングを受け、検査も受けた。
私は精神的ダメージが大きいうえに、
元々記憶力のいい私の脳裏に、
事件のことがこびりついているようだった。
カウンセリングで言われた。
″犯人のことが憎いかもしれない。
でも復讐しようとしたらダメだよ。
大切な恋人のためにも、
自分の人生を無駄にしてはいけない。
犯人を裁くのは法でなければならないんだ。″
絶対犯人を裁く
そう決意して私は法律について学ぶことにした。
なんとしても、奈美を裁く。
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作者名：らぎ
| 作成日時：2021年2月16日 17時
