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島原【っ無事なの？】
小牧【紅羽？】
『大丈夫だよ』
伏見｢俺と紅羽は無事です」
小牧【由美さんは！？】
急いで脈と呼吸を確認する。
『まずい、心肺蘇生する。』
急いで着ていた上着を脱いで
由美さんの頭の下に置く。
一定のリズムで、
しっかり力を込めて心臓マッサージをする。
一体どれだけの時間、
由美さんはあの状態だった…？
『っは、由美さん頑張って、戻ってきてっ…！』
何度か心肺蘇生をすると、由美さんは苦しそうに咳き込んで意識を取り戻した。
『良かった…他に怪我とかない？大丈夫？』
湊川｢私は平気、ありがとう紅羽。
…あの男、敢太の名前知ってた…」
伏見｢どういうことだ」
湊川｢分かりません…携帯、」
響介さんが落ち着きの無い由美さんに
急いでスマホを差し出すと、
由美さんは電話をかけた。
敢太【もしもし？】
湊川「敢太？」
敢太【どうしたの？お母さん】
湊川「敢太、大丈夫なの？」
由美さんは心配そうにして敢太くんと話している。
やっぱり母親なんだなぁ、なんて。
少し気持ちが落ち着く。
湊川｢敢太、今どこに居るの？｣
敢太【今、バスなんだ】
湊川｢バス？あ、じゃあ携帯はダメだったね｣
伏見｢敢太くん、バスに乗ってんのか？｣
湊川｢あぁ、母の家に行く時、いつも乗るんです｣
湊川母【由美子？何だか変なのよ。車両故障とか言われて、今、桐島公園に停まったの】
湊川｢え？｣
『どうしたの由美さん』
気になってスマホに耳を近づけると、
聞いたことのあるシンバルの音が聞こえてくる。
『この音…』
敢太【椅子の下に、何かある】
敢太くんの座っている座席の下に、
あの猿の人形があったらしい。音の正体はそれだ。
つまり、それは爆弾を示している。
敢太【数字が減ってく】
湊川｢数字？｣
敢太【うん。27、26、25、24、23、22…】
伏見｢すぐにそのおもちゃから離れるんだ！！｣
響介さんが咄嗟に叫ぶ。
『爆発物処理班は！』
長篠【到着まで5分です】
爆発まで20秒…。これじゃ…
伏見｢間に合わない。｣
湊川｢敢太！｣
長久手【伏せろ！！】
長久手刑事達の到着は間に合ったようだ。
しかし、
カウントダウンは0になったはずなのに、
一向に爆発音は聞こえてこない。
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作者名：らぎ
| 作成日時：2021年2月16日 17時
