Clover【レッドアイズ監視捜査班】Ⅰ (ページ14)

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カウントダウンは遂に0。
犯人は確補したはずなのに、
ライブ配信は終わらない。

『嘘でしょ…』

小牧｢そいつ犯人じゃない…｣

絶望した声で刑事たちに言う要くん。

どうやら制服姿の人質の女性は
岩槻光也さんの娘さんのようだ。
犯人に脅されてここまで行動していたらしい。

ライブ配信の続いている画面を見る。
犯人はノコギリを手に、彩音さんに近づいていく。
ノコギリを脚に当てる。

彩音【やだっ！！
やめて！！来ないでっ！！やめてぇっ！】

脚を切断するつもり？
考えるだけでゾクッとする。

彩音さんが叫ぶと、
部屋の扉が開けられる音が聞こえた。

響介さんと由美さんだ。

『間に合った…』

揉み合う音が聞こえてくる。
次の瞬間、カメラに何かがぶつかって倒れる。
その先に映し出されたものは…

『響介さん、』

犯人の上に馬乗りになる響介さん。

伏見【お前初めてじゃないな？
結城美保を知ってるか？】

犯人【どうだろうなぁ】

伏見【お前が美保をやったのか？】

犯人は鼻で笑いながら答える。
完全にこちらをなめてる。

伏見【っお前がやったんだなぁ！？】

声を荒らげる響介さんに
思わず肩をビクつかせてしまった。

冷静にねって言ったのに、
このままじゃまずいかも。
何か響介さんを止める方法は…

響介さんの近くには犯人のナイフが落ちていて、
それを握りしめて振り下ろそうとする。

島原｢伏見やめて！」

恐らく、島原さんの制止の声は聞こえていない。

犯人は身を守るために腕を出した。
その時に見えた腕の傷。
これだ。

『響介さんそいつじゃない！傷の長さが違う！』

私の声にハッとして響介さんは動きを止めた。

伏見【こいつじゃない】

響介さんはナイフを下ろし男を確補。
由美さんが人質も無事だと教えてくれた。

これで事件は解決。思わず力が抜けて背もたれにもたれかかる私と要くん。

『助けられてよかった…』

要くんと長篠さんが言い合いを始めて、
何だか居心地が悪い。

冷たい長篠さんに腹が立って思わず言い返す。

『要くん達がいなきゃ逃走ルートの絞り込みすら
出来なかったくせに。
今頃どうなってたんだろうねぇ。』

長篠さんは少し悔しそうにこちらを睨む。

その後、島原さんによって私たちの採用が決められた。上手くやって行ける気がしないけどね。

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