Clover【レッドアイズ監視捜査班】Ⅰ (ページ13)

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今から1つずつ調べるには時間が足りない。
室内に焦りが見え始める。

思い出そう。目を閉じてちゃんと考える。
動画サイトに映し出された部屋はどうだった？
何か手掛かりは？

そういえば、
鏡に反射しているテレビがあったっけ。

もしかしてと思ってもう一度動画を見る。

『…やっぱり。』

小牧｢どうしたの紅羽ちゃん｣

『見つけた、手掛かり。響介さんあのテレビって』

伏見【ああ、鏡にカード式のテレビが映ってる。
この建物はホテルだったのかもしれない】

島原｢山間部にあるホテルの廃墟調べて！｣

一斉にホテルの廃墟を調べ出す捜査員たち。
一足先に見つけ出して手を挙げた要くん。

小牧｢はーい見つけた2箇所該当｣

『さすが要くん』

要くんは私に褒められて嬉しそうに微笑む。

伏見【了解、近い方から行く】

急いで響介さん。
タイムリミットは刻一刻と迫ってる。

伏見【旧足柄リゾートホテルに到着】

しばらくして旧足柄リゾートホテルに到着した
響介さんたち。私のスマホに響介さんから
車の画像が送られてきた。

画像は車の外観と中のもの。中の方をよく見る。
座席とハンドルの位置を確認。

監視カメラの映像を見た限り、
犯人は180cmくらい。
でもこの車の運転席とハンドルは距離が近すぎる。

つまり、これは犯人の車じゃない。

紅羽それ犯人の車じゃない。もう1つの方に向かって!

送信。

これで響介さんたちは
アルミニーオリエンタルホテルの跡地に向かうはず。

動画に目をやると
意識を失っていた彩音さんが目を覚ましていた。
怯えてる。犯人が近くにいるのかもしれない。

呼吸が荒くなっていて、
尋常じゃないほどの恐怖を感じているに違いない。

小牧｢3分切った。」

【現場到着。応援もまもなく到着します】

回線を通して報告が聞こえた。
どうやら姉川刑事と長久手刑事も現場に
向かっていたようで、到着したようだ。

山崎｢1分切った…｣

『間に合う…かな』

カウントダウンは1分を切った。
目の前で人が殺されるかもしれない恐怖。
思わず手が震える。

小牧｢紅羽ちゃん｣

要くんが手を握ってくれた。
私は深呼吸して画面を見る。

『あと、30秒…』

刑事たちのもみ合う声と、
荒ぶった声が聞こえてくる。

長久手【お前っ、人質どこだ！！】

岩槻【私は何も知らない！】

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