Episode.4 ページ5
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大学生活はガイダンスから始まる。
全体のガイダンス、学部別のガイダンス、
そして専攻別のガイダンス…。
全体のガイダンスは
いくつかの学部ごとに分けられるみたい。
『あ、樹〜』
田中｢よ！｣
相変わらず私は友達がいないので
全体のガイダンスは樹と一緒にいることにした。
同じになれてよかった。しかも自由席でよかった。
『目黒くんは？』
田中｢あそこ｣
樹の視線の先には女子に囲まれる目黒くん。
ファッション系は女子多いし余計に囲まれるのかな。
田中｢お前早く友達作れよ、女の｣
『なんで？』
田中｢1人で居たら目黒みたいになるだろ｣
『…あぁ』
樹と一緒にいれば
男子に声をかけられることは無いけど
確かに1人で居たら目黒くんみたいに囲まれるかも。
サークル勧誘がいい例だ。
でも…
『友達ってどうやってつくるの？』
田中｢お前、まじ？｣
仕方ないじゃないか。
今までは北斗さえいればよくて
友達作ろうとしてこなかったんだから。
田中｢とりあえず同じ教室になった人に話しかけろよ｣
『ん〜…』
田中｢ガイダンスの後で専攻別ガイダンスあるだろ？｣
『わかった』
うん、とりあえずそこから始めようか
でもそんなことのために友達って、なんだかなぁ。
田中｢Aのことだから友達になればなんだかんだ
大切にするし、上手くやっていけるだろ｣
目黒｢そうそう、心配しなくて大丈夫だよ｣
『うわ、いつの間に』
取り巻きの女の子たちは遠目でこちらを見ている。
…むしろ睨んでる。あぁ怖い。
《ガイダンスを始めます。各自席に着いてください》
そのアナウンスと共に、
私たちは後ろの方の席に3人並んで座った。
両サイドに目黒くんと樹っていうのが
なかなかに女子に殺されそうな並びだけど…。
｢ほら、あの子だよ〜｣
｢ほんとに樹くんといつも一緒にいるね｣
｢蓮くんも話の途中であっち行っちゃったよ｣
小声のつもりかもしれないけど、
ガイダンス開始5分前の静かになりかけの状態で
そんなに離れてない席なら聞こえちゃうよ。
まあ私は自分の陰口には敏感だから
特別なのかもしれないけどね。
『はぁ…』
友達、できる気がしないや。
高校生に戻りたい。
吉田さんと与田さんに会いたい。
大我に会いたい。
さっくんに会いたい。
…北斗に会いたい。
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ragi(プロフ) - momoさん» ありがとうございます！阿部ちゃん気象予報士の資格あるし、メンカラ緑だし理科っぽいかな〜って思って！笑 (2021年4月7日 19時) (
レス) id: 34421714a1 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - やっぱ、このお話好きですw阿部ちゃんが出てきて、数学の先生じゃなかったことにびっくりしましたwこれからのお話も楽しみにしてます！ (2021年4月4日 9時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ragi
| 作成日時：2021年4月3日 18時
