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瀬沢｢さて、さっきの話の続きだ｣
瀬沢は小牧さんに向かって言った。
既に小牧さんが捕まっていたなんて…。
小牧｢どっかハッキングしろって話だっけ？
どこやんの｣
どうやら小牧さんとの話の途中で
私のところへ来たらしい。
瀬沢｢みなと貴金属の一番倉庫｣
私にも頼んだところだ…。
もともと私が断ったら
小牧さんに頼むつもりだったということだろうか。
小牧｢なるほどねぇ｣
小牧さんは納得したように言うと、
そこのハッキングがいかに難しいかを説明した。
悠香｢そんなに難しいんですか…｣
小牧｢悠香だって知ってるはずだよ…だって自分が突破できなかったから僕呼んだんでしょ？｣
悠香さんは、
出来なかったら命はないと脅されたらしい。
瀬沢｢どうする、やるのか、やらないのか｣
下っ端の男が悠香さんに拳銃を向ける。
瀬沢｢君がやらないならこの子にやらせる｣
瀬沢が私の頭を撫でてそう言う。
こいつ…
最初からこうするつもりだったのか…。
すると小牧さんはその手を掴んで言った。
小牧｢やるよ…
その子の手を汚させる訳にはいかないし｣
『え』
瀬沢は私の椅子をパソコンの前からずらし、
小牧さんはそこに用意された
もう1つの椅子に座った。
瀬沢｢実行は今夜12時、できるな？｣
小牧｢あと10時間…それはさすがに無理かな…｣
やはり小牧さんでも10時間は厳しいようだ。
すると瀬沢はナイフを取り出し悠香さんに近づく。
小牧｢悠香…？悠香！？｣
悠香さんの腹部が血で染まっていく。
小牧｢悠香！！｣
瀬沢｢急所は外してある。とはいえいつまでもつかな｣
事が終わったら治療を受けさせてくれるらしい。
小牧さんは両足を鎖の様なもので拘束された。
その鍵は下っ端さんのポケットに。
なぜか私も同じようにして動けなくされた。
パソコンの上に設置された小型のカメラ。
これで私たちは監視されている。
瀬沢｢難しいならその女と協力してもいいぞ？
あぁ、手を汚させたくないんだっけ？ははは｣
妙な真似をしたら女を殺す
そう言って瀬沢は去っていった。
鍵を持った下っ端は見張りとして後ろに座る。
『ごめんなさい…私のせいで、』
小牧｢大丈夫｣
小牧さんは少し考えた後、すぐに作業を始めた。
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作者名：らぎ
| 作成日時：2021年3月5日 14時
