Bottle gourd【レッドアイズ監視捜査班】② (ページ16)

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KSBCに入る直前で
小牧さんとばったり遭遇してしまった。

そしてそのまま人気のない廊下へ連れて来られた。
最近多いな。

小牧｢石山さん、僕怒ってるんだけど｣

『え？』

どうやら、私が長篠さんの身代わりに
なろうとしたことを怒っているらしい。

『ご、ごめん』

小牧｢もうあんなことしないで｣

あの時は、あれが最適解だと思ったんだけど…。
そんなこと言ったら長引きそうだからやめておこう。

小牧｢あと、ムカついてる｣

『どうして？』

小牧｢姉川刑事だっけ？仲良いじゃん…｣

確かに今回の事件は結構関わった気がする。
爆発に巻き込まれたときも庇ってくれたし、
父とのことも気にかけてくれていた。

『まぁ、一応仕事仲間だし…？』

私がそう言うと小牧さんは私の手を握った。
絆創膏の貼られている手を。

小牧｢僕が守りたかった｣

『え…っと、』

小牧｢紅羽…｣

突然の名前呼びに、耳が赤くなるのを感じる。
何だこれ…。

小牧｢…やっぱり姉川刑事の方がいいよね。
お父さん警察の偉い人なのに、前科者の僕じゃ…｣

『ま、待って、』

何やら勝手に自分を責め始めた小牧さん。
どうしたって言うんだ。
その物言いはまるで…私のこと…

小牧｢…なんてね、心配した？｣

『ちょっと！揶揄ったの？』

小牧｢うーんどうかな。でも本当に、嫉妬しちゃうからあんまり他の人と仲良くしないで｣

『なにそれ…勘違いしそう』

小牧｢いいよ。もっと意識して｣

そう言って小牧さんは先に戻ってしまった。

＿＿＿

@ミーティングルーム

山崎｢とりあえずは、事件解決っちゅうことやな｣

伏見｢長篠晋平は、なぜ11年も前の事件の復讐を今頃になって始めたんだ？｣

私もそこが気になる。晋平さんもだけど、
蠣崎も8年前のことをいきなり…。

すると小牧さんは晋平さんのスマホの解析を
終えたようだ。

小牧｢ちょ、これ見て｣

モニターに映し出されたのは、
晋平さんと、″先生″のメールのやり取り。

″次はあなたの番です。はじめてください″

伏見｢…先生？｣

小牧｢で、これが、先生の発信元の住所｣

″ 神奈川県秦野市北矢沢817-3″

突然簡単に発信元が分かるなんて、
そんなうまい話あるだろうか。

罠な気がするけど、
どうせ伏見さんはそこへ向かうだろう。

＿＿＿＿

第5話 fin.

グチャグチャや…