Bottle gourd【レッドアイズ監視捜査班】② (ページ13)

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長篠｢もしもし｣

晋平【文香ぁ？俺を売ったな？】

長篠｢っ違うの、私は｣

晋平【やっぱりお前は
そっち側の人間だったんだなぁ】

『…だめだ、
海外のサーバーを何重にも経由してる…』

逆探知は不可能だ。

晋平さんは、
長篠さんにプレゼントがあると言った。
伏見さんとセンター長も長篠さんの近くに来て、
先程送られてきた郵便物をじっと見る。

晋平【開けろ】

指示に従い開けると、中には爆弾が入っていた。

すると、止まっていた数字が減り始める。
タイムリミットは10分。

晋平【テレビ電話に切り替えろ。
室内の様子を映すんだ】

長篠さんはテレビ電話に切り替えた。
私はテレビ電話の映像をモニターに映し出した。

晋平【余計な犠牲者を出したくない。10分以内に全員逃げろ。ただし、文香ぁ？お前だけは残るんだ】

それはつまり、長篠さんへの復讐を意味している。

1人でも捜査官が残ったらその場で爆破すると言って、晋平さんは起爆装置を見せてきた。

センター長が話そうと試みたがそれも失敗し、
私たちは退避を強いられた。

『待って、こんなの…』

みんなが出ていく中、私はその場から動けない。
長篠さんを見捨てるの？

･

…1つ、彼女を救う方法を思いついた。

『長篠さんの代わりに私が残るんじゃだめなの？』

私の言葉で、退避中の小牧さん、伏見さん、
センター長が私の方を向いた。

晋平【…お前は石山の娘だな？
お前の父親じゃないと意味無いけど、お前が死んだらあいつ悲しむだろうなぁ】

私を殺せば父が悲しんで復讐できると思っているらしいが、残念ながら私が死んでも誰も悲しまない。

長篠｢っだめです石山さん！｣

『あ、ちょっと…』

小牧｢…行くよ｣

しかし小牧さんが私の腕を引っ張って行ってしまい、身代わり作戦は失敗に終わった。

･

島原｢爆発物処理班に連絡。
センターに避難指示出して｣

部屋の外ではセンター長が指揮を執る。

島原｢伏見。私はここに残る。
爆弾を解除する方法を模索する｣

伏見｢でも、｣

島原｢彼女は私の部下なの。
あなたは長篠晋平を見つけ出して｣

上手く行きそうだったのに…。

伏見｢石山、行くぞ｣

『…で、でも』

小牧｢外で長篠さんを助ける方法考えよ？｣

島原｢紅羽、お願い｣

私は2人によって外へ連れ出された。