９：どうする ページ10
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ある土曜日。
ここに引っ越してきてから何週間か経った。
今日は仕事がお休みで朝から北斗くんがいる。
両親は仕事。
私は基本的にリビングで勉強している。
10時くらいになると北斗くんが起きてきた。
まだ眠たそうで、髪もふわふわ。
北斗｢紅羽ちゃんおはよー｣
『おはよ。ご飯なら冷蔵庫にあるからチンしてだって』
簡潔に伝えて勉強を再開した。
しばらくすると、視線を感じた。
顔を上げると目の前に座って頬杖をついて私を見る彼。
『…なに？』
北斗｢全然構ってくれないじゃん｣
『勉強、してるの』
本当はこんなに勉強しなくても大丈夫なんだ。
学力は申し分ない。
志望する大学はA判定で合格は確実と言われ続けてきた。
でも勉強でもしてないと、気が紛れない。
北斗｢でもさー、聞いたよ？紅羽ちゃん頭いいんでしょ？｣
うん、バレてた…。
『でも、受験生だし』
北斗｢ちょっとくらい休憩しようよ。ね、お話しよ｣
なんなんだこの人は。
やっぱり子犬？
『んー、わかった』
私は諦めてソファに腰かけた。北斗くんも隣に座った。
そして、
北斗｢ねぇ紅羽ちゃん、俺のことあんまり好きじゃない？｣
いきなり北斗くんが爆弾を落としたのだ。
好きじゃない？いやいやまさか。
むしろ大好きだよなんて言えるはずがない。
どうやって切り抜けようか。
『そんなわけないよ。どうしたの急に。』
北斗｢だってさぁ、紅羽ちゃん話しかけても冷たいじゃん｣
北斗くんは不貞腐れたように言ってきた。
確かに、あからさますぎたかもしれない。
＿＿＿
北斗｢あ！ねえねえ紅羽ちゃん｣
『ごめん後でいい？』
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北斗｢紅羽ちゃん紅羽ちゃん！｣
『ごめんちょっと宿題させて』
･
北斗｢あの、紅羽ちゃん、｣
『ごめんちょっと今忙しい』
＿＿＿
北斗｢俺悲しい｣
いや、ほんとごめんなさい…。
『あー…』
北斗｢なんかダメなとこあったら気をつけるから…｣
シュンとしてこちらを見てくる北斗くん。
だめだ、私はこの顔面に弱い。
『北斗くん、ちょっとこっち来て』
私は諦めて全てをカミングアウトすることにした。
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ragi(プロフ) - sho.kano0129さん» ありがとうございます！その言葉で頑張れます(*´∇｀*) (2021年2月21日 17時) (
レス) id: ec19d43cf6 (このIDを非表示/違反報告)
sho.kano0129(プロフ) - すっごく面白いです！私の好きな設定なので！ (2021年2月21日 7時) (レス) id: 9f4af29832 (このIDを非表示/違反報告)
ragi(プロフ) - ニナさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです( *´艸｀)更新頑張ります！ (2021年2月20日 23時) (レス) id: ec19d43cf6 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - とても面白いです！！更新待ってます！！ (2021年2月20日 22時) (レス) id: cb7efdd065 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぎ
| 作成日時：2021年2月19日 15時
