104.2人きり ページ4
Kawanishi side
「やっぱり都会と違って空気が美味しいですね」
川西「お、おん」
今の俺にとっては空気なんてどうでもええ
だって
「というか、こんなのどかな場所にこんなに近代的なホテルがあるとは」
Aと2人きりでホテル泊まるんやで?(前乗りしただけ)
好きな子×ホテル×2人きりは色んな意味で死ぬ
俺を悩ませてる彼女は「シャバの空気はうまいな」なんて呑気なこと言ってるけど
「川西さん?早く行きましょ?」
川西「お、おん、行こか」
田舎にあるとは思えないほど近代的で、でっかいホテル
2部屋予約したはずが、1部屋しかとれていなくてみたいな展開は…
『こちらが1034室、そしてこちらが1035室の鍵となっております』
「ありがとうございます」
もちろんなかった。
いや、多少は期待するやん!
ここは1部屋しかとれてなくてベッドも1つしかないから一緒に寝るって流れやん!!
でもホテルも年中手違い起きてたらやってられんもんな……
それにAだったら「じゃあ私は違うホテル泊まりますね」とか言いそうやし
「?…大丈夫ですか、川西さん?」
川西「えっ、なにが?」
「さっきからぼーっとしてますけど」
川西「やっ、大丈夫やで?」
「そうですか。辛かったりしたらすぐ言ってくださいね?」
川西「おう」
好きな子と2人きりだから緊張してます、なんて言えるはずがなく
「じゃあ、部屋行きましょっか?」
川西「…おう、行こか」
穢れた感情をすべて捨てて、Aの後ろをついて行った
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作者名:らふちゃ | 作成日時:2024年3月20日 10時