40話 ページ46
・・・
「もう出てきてもいいぜ」
その言葉に階段の影から姿を現したのはAだった。
「あれ、なんでここに？」
「私が呼んだら面倒なことになりそうだったから、エースに頼んだの」
それより、大丈夫だった？何かされてない？と聞く姿に、少し胸をなでおろした。
良かった。
嫌われてるわけじゃない。
「お前、なんかしたのか？」
「いや、ちょっと昨日色々あって・・・つきまとわれてる」
「色々・・・あ、もしかしてキスのこと？」
考えたそぶりを見せた後、ポン、と手をたたいてとんでもないことを言い放った。
「何で知って・・・！！」
「今朝、姫？さんに報告されて・・・」
え、駄目な事言ったかな、なんて焦り出す表情に、あいつへの怒りが沸いてくる。
どこまで俺の邪魔をしたら気が済むんだろう。
「いーじゃん付き合えよお前ら！お前も彼女作れって！似合ってんぞ」
「はァ！？お前、やめろって！」
「冗談だ、そんなムキになんなよ。
それとも・・・他に好きなやつでもいんのか？」
脇腹をつつくエースの言葉に、Aが食いつく。
「好きな人？サボさんいるの！？誰！？」
そんなキラッキラな顔向けんなよ。可愛いけど・・・。
「おう。・・・同じクラスの奴」
「ええ！？じゃあこんなとこで話してる場合じゃないよ！早く誤解とかなきゃ！」
・・・あーもうこの子はっ！！
「そうだよなァ〜やっぱ言った方がいいよなァー！！！」
「いひゃいいひゃいっ！しゃふぉしゃん！？」
フニフニした頬を両手でつまんで伸ばす。
ふわふわしてて柔けぇし、何よりAを近くに感じる。
「プッおま、変顔しすぎだろ！！」
「にゃによー！そーゆーエースはモテないよね！」
「なんだとこのヤロー！！」
「いったー！！」
数ヶ月前まで一人だったあの子は、確実に人の輪を作っている。
其の始まりが俺だとしても、もう特別にはならない。
疎ましく思う反面、打ち解けた姿がさらに可愛いと思ってしまう。
・・・。
目の前で繰り広げられる喧嘩に頬が緩む。
敵は多そうだ、がんばらねぇとな。
続く
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お布団 - 更新待ってます！！私なら姫ってやつが私サボくんとキスしたんだーって言われたら｢あ、そうなん？俺エース襲ったよ？｣っていうわw (2021年6月7日 21時) (
レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
ｾﾙｱ(プロフ) - もう更新されないのかなぁ(´;ω;) (2019年6月30日 22時) (レス) id: 4709443771 (このIDを非表示/違反報告)
かげりん - 更新してほしいです！！お願いします！！！！ (2018年7月4日 9時) (レス) id: 01dfe19ebe (このIDを非表示/違反報告)
ロイズ - こんにちは！！物凄く面白くてドキドキが止まりません〜！！これからも更新楽しみに待ってます！！ (2017年8月27日 17時) (レス) id: bc4de1aa37 (このIDを非表示/違反報告)
秋風 - 物凄く面白くて一気に読んじゃいました（*´∀｀*）更新楽しみにしております！！ (2016年10月26日 17時) (レス) id: 69188f6a4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ら・ふらんす | 作成日時：2015年8月24日 13時
