２０話 ページ23
あれから変わったことが二つあった。
「・・・エース、何してるの？」
秘密基地のある木の下で、さっきからエースが何かしている。
周りに散らばっているのは、のこぎりや釘、木材。
・・・怪しい。
見つかったら怒られるの私達だからね？連帯責任なんだからね？
と、そう思いながらその木へ近づく。
「・・・何、作ってるの？」
木に三十センチ間隔でつけられた小さなくぼみ。
そう、たとえるなら楽に登れるよう、足を引っ掛けるように作られた木登り専用の遊具みたいなアレだ。
それがあると上るのが格段に楽になるアレだ。
「別にお前の為じゃねぇし」
別に誰の為かなんて聞いてませんけど。
そうそっぽを向くエースに、
「・・・そっか。ありがとう」
ぽろり、自然と口から出た言葉に、エースが怒ったように続ける。
「は！？今の聞いてたか！？これは俺が勝手に作ったもので、お前には一切関係ねぇ！！」
「でも、エースはそんなの無くても上れるじゃない」
「こ、腰とか足を怪我したとき！！とか！！」
「ふふ、そうだね」
顔を火照らせながら必死に言うエースが面白くて、クスクスとそう微笑んだら、
「・・・何笑ってんだよ！」
「いっ、いった！！ちょ、蹴らないでっ！！」
そう、エースがちょっぴり優しくなりました！！
何でそうなったかは分からない。
でも、同じ部活の仲間だし、ギスギスした関係がなくなるのは結構嬉しい。
・・・・・・
「あー良かった」
登校時間の事を思い出し、蹴られた太ももを撫でながらそう呟く。
蹴られたとしても照れ隠しの蹴りだし、最初会った頃からずいぶんと丸くなったと思う。
「A、何か良い事あったのか？」
「うん！」
喋りにきたサボさんに、笑顔でそう答える。
最近、休み時間はよくサボさんと話すようになった。
今までだったらトイレに行ったり寝たフリしたり、宿題をやったり。
要するに、人と喋るようになった。
といってもサボさんしかいないけど。
・・・成長したなぁ、私。
そんな些細な事が、ちょっと嬉しい。
ねぇ、これがあなたの言ってた『青春』てものなのかな？
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お布団 - 更新待ってます！！私なら姫ってやつが私サボくんとキスしたんだーって言われたら｢あ、そうなん？俺エース襲ったよ？｣っていうわw (2021年6月7日 21時) (
レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
ｾﾙｱ(プロフ) - もう更新されないのかなぁ(´;ω;) (2019年6月30日 22時) (レス) id: 4709443771 (このIDを非表示/違反報告)
かげりん - 更新してほしいです！！お願いします！！！！ (2018年7月4日 9時) (レス) id: 01dfe19ebe (このIDを非表示/違反報告)
ロイズ - こんにちは！！物凄く面白くてドキドキが止まりません〜！！これからも更新楽しみに待ってます！！ (2017年8月27日 17時) (レス) id: bc4de1aa37 (このIDを非表示/違反報告)
秋風 - 物凄く面白くて一気に読んじゃいました（*´∀｀*）更新楽しみにしております！！ (2016年10月26日 17時) (レス) id: 69188f6a4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ら・ふらんす | 作成日時：2015年8月24日 13時
