ごめんね (Keigo) ページ6
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佐藤「急にどしたの。珍しいじゃん、会いたいとか」
急に「会いたい」なんて言った私の我儘を聞いてその日の夜に会ってくれる彼の優しさは、昔から変わっていない。
「…ただ、景瑚に会いたくてさ」
佐藤「………うん、俺も会いたかったよ。でも、こんな夜に会って大丈夫？怒られるんじゃない？」
「…あぁ、そのことなんだけどさ、私たち」
「別れたんだよね」
佐藤「ふーん…………………っえ、まじで」
「うん、まじだよ」
私がそう言うと「え、あの純喜くんが？」なんて未だに信じられていないようだ。
佐藤「…ねぇ、なんで別れたの？」
「…………………………浮気。」
佐藤「えっ、Aが？」
「ううん。純喜が。」
佐藤「はっ？あのA一筋の純喜くんが？」
「うん。そうだよ。」
ほんとに信じられないなんてずっと呟いている景瑚
佐藤「昔からずっとA、Aって、登校中も授業中も部活中も下校中もAの話しかしてなかった純喜くんが？…ほんとに信じられない。」
「……………俺が絶対幸せにする。一生愛し続ける。」
佐藤「………え？」
「そう言ってくれてたのにね」
佐藤「……………………………」
「この世には絶対とか、一生なんて言葉…やっぱりなかった。」
「この人の言葉だけは、信じられるかもしれないなんて、思ってたんだけどね。」
佐藤「…………ねぇ、泣かないでよ」
気付かないうちに、涙が一筋頬を伝っていた
別れを告げた直後は、まったく泣けなかったのに
10年という長い月日を共にしていた彼の存在は、私の中で思っていたより大きな存在になっていたようだ。
「………ねぇ、なんで、あんたの方が、」
「泣きそうな顔してんの、」
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作者名：らふちゃ | 作成日時：2024年1月26日 13時
