Sugar (ページ16)

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「にいに！みてっ！かけた！」

そう言って「佐藤A」と書かれた紙をみせてくる

白岩「お、上手じゃん」

「へへっ！やったぁ！」

嬉しそう顔をしてこちらを見てくるA

『続いてのニュースです。一昨日未明、東京都…』

「あ！みて！わたしだよ！」

と言いながらテレビを指さしている

「ねぇねぇ！なんでわたしでてるの？」

白岩「んー？それはね、Aのお母さんとお父さんがね、Aのこと探してるんだって」

「っえ、」

俺がそう言うとどんどん顔が青くなっていって大きな目には涙が溜まっていく

「わたし、おうち、かえるの、？」

俺のズボンの裾をぎゅっと掴みながら言ってくる

白岩「ううん。俺とずっと一緒。でしょ？」

そういうと顔をぱっと明るくさせてぴょんぴょん跳ねてと俺の脚に抱き着いてくる

抱き上げてあげると嬉しそうに笑っている

「にいには、わたしのこと、じゅーってしたり、いたいいたい、する？」

白岩「しないよ」

そういうとぎゅっと俺に抱き着いてきて、俺の肩に顔を埋めて

「………じゃあ、わたしのこと、すてない？」

白岩「捨てないよ。絶対。俺と、ずっと一緒」

そういうと俺をみて「ずっといっしょ！やった！やった！」なんて言って笑う

俺はこの笑顔を絶対に守り抜くと決めたんだよ

たとえどんな罪を犯したとしても

『警察は、佐藤Aちゃんが事件に巻き込まれた可能性が高いとみて、犯人の行方を追うと共に捜索を続けています。』