同じかもよ？ (Ren) ページ14
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「ねぇ、蓮くん」
川尻「んー？」
「好き」
川尻「俺も好きよ」
わかってるよ
蓮くんの「好き」が私の「好き」とは違うこと
まぁ気づくはずないよね。
まさか妹が自分のことを好きだなんて思わないでしょ？
「蓮くん」
川尻「んー？」
「ほんとに好き」
川尻「俺もよ」
今日は甘えたさんかな？なんて言いながらわざわざスマホをいじるのをやめて私の横に来てくてくれた
あぁ、もう、これ以上好きにさせないでよ
「………蓮くんには、わかんないよ」
川尻「なにが？」
「私が蓮くんのこと、好きな気持ち」
川尻「ちゃんとわかっとーよ？」
「……わかって、ないって、」
だめ、ここで泣いたら、なんて思っても、止まることを知らない涙はどんどん目に溜まって溢れてしまった
「…わたしとっ、蓮くんのっ、好きは、…ちがうっ、」
怖くて蓮くんの顔を見れずに、どんどんぬ濡れていく床を見つめているとふわっと体が浮いて蓮くんの胡坐の上に座らせられる
川尻「同じかもよ？」
「………っえ、」
ゆっくりと顔を上げると、そこには愛しいものを見るような目でこちらを見つめている蓮くん
川尻「かわいい」
そう言ったあと、蓮くんの顔がゆっくりと近づいてきて、静かに唇が重なった
川尻「俺の好きは、こういう好きよ？」
「…ぇっ、う、そっ、」
川尻「ほんとよ？」
初めて思いが通じて、嬉しくて涙が止まらなくなる
川尻「あ〜、もう。泣かんで？」
「……っだって、」
川尻「もう〜」
ちゅ、っとまた優しくキスされる
川尻「もう泣かんの！俺はAの笑った顔の方が好きよ？」
「……ん、もう、泣かん」
川尻「ん、偉い偉い」
偉い偉い、って言いながらぽんぽんと頭を撫でてくれる蓮くんにぎゅっと抱き着くと優しく抱きしめ返してくれる
「蓮くん」
川尻「ん？」
「ほんとに好き。大好き。」
川尻「俺は愛しとーよ」
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作者名：らふちゃ | 作成日時：2024年1月26日 13時
