Sugar (ページ13)

今日:359 hit、昨日:492 hit、合計:143,148 hit

喧嘩 (Syosei) ページ13

・

「っもういい！」

大平「はっ、ちょ、どこ行くねん！」

きっかけは些細なことだった。それからお互いの日々の不満が出てきて喧嘩になってしまった

我慢できずにスマホも持たず家を飛び出してしまった

「……さっむ、」

真冬なのにも関わらず上着を着ずに出てきてしまった

近くの公園のベンチに座ると、今まで我慢していた涙が溢れて止まらない

「………………ははっ、もう、終わりなのかな、」

自虐気味に笑いながらそう呟く

寒すぎてもう手の感覚はないし、体の震えが止まらない

家には帰りずらいし、友達の家に行くにしてもスマホがない

これからどうしよ、私はここで野垂れ死ぬのか？

なんて思っていたら私の名前を呼ぶ声と、後ろからの強い衝撃がきた

大平「Aっ！！」

後ろから、もう離さないとでも言うように強く抱きしめられる

「しょ、祥生…なんで、」

大平「ごめん。ほんまにごめん。」

「…え、」

大平「彼女泣かせるとか、俺、彼氏失格やん」

大平「ごめんな。寒かったやろ。」

そういって私を立ち上がらせて上着を着せ、祥生の上着の中にいれられそのまま抱きしめられる

「…ごめんね、祥生っ、」

大平「あぁ、もう、泣かんでよ。怒ってないから、な？」

そう言って優しく涙を拭ってくれる

「…なんでっ、祥生は、そんな優しいんっ…わたしがっ、勝手に、家飛び出したのに、」

「…わたしっ、すっごい祥生に迷惑かけちゃったし、もうっ、わかれ………っっ、」

別れた方がいいんじゃないかな、と言おうとしたら祥生の顔が迫ってきて口を塞がれる

大平「それ以上言わんで。絶っ対別れへんから。」

大平「帰ろう。それで、ちゃんと話そ。」

そう言って私達は手を繋いで家へと帰った