天使は檻の中に【ブルーロック】

fünfundzwanzig ページ27

食堂には
凪くん、ミカくん、斬鉄くんのチームV3人組と

チームZの皆がなんか睨み合ってる


あ、久遠渉も居る



正直いう
『……コワ』


そりゃ次の敵同士なわけだし？仲良くしろって方が無理だけどさぁ

ここまでバチバチするのって何が…



「あ、おせーぞラファエラ！凪が飽きちゃっただろ〜」

『え？あぁごめんね遅くなって』


…でも待つのに飽きるって何？

まぁ、凪くんだしなぁ


「早くゲームしようよー」
『あ、はーい』



急かされてしまった

チームZの人たちはスマホ持ってないから、見せびらかすみたいでちょっとやりずらいけど…

凪くんは他人からの視線とか気にするタイプじゃなさそうだよね



いっか！欲しけりゃ頑張れって感じで！


「マネージャー！お前さっき選手と関わりすぎるなって怒られてたのに、ソイツは良いのかよ！」

『あのねイガグリくん

私怒られるの嫌いだけど、それ以上に才能が輝かない方がヤなの



私の“何か”で選手のメンタルキープに繋がるならなんでもやるよ』

「え？なんでも？」


『何考えたか知らないけど、内容によって世界一のストライカーになれなかったら…』

「なれなかったら何なんだよ！？」


『…ハハ』



そりゃあね、結構貴重な私の時間を削ってるわけだからさ


ファック・オフ野郎に構うほど、私は安くないってコト



「え、じゃあ俺が今辞めちゃったらラファエラになんか返さなきゃいけないってこと？

それはちょっとめんどくさそうだな…」


『別にゲームくらいならいいよ。実益を兼ねた趣味ってところかな？』

「そ、ならよかった」




「質問いいか」
『ふむ、何ですかな？斬鉄くん』


「さっきアイツから協力しないかって言われたんだけど、それってアリなのか？」


こっちにもその話持ちかけてたのか…

『絵心さんが何も言ってこないってことは一応セーフ、だと思う』


私がそう言ったら久遠渉はあからさまにホッとした



『でも』



無い才能を頭で補おうとした事は嫌いじゃない、むしろ私はそう言うの大歓迎だ

でも今はその問題がクソ最低だって言う話で…


『自分の持ってる武器とチームに見切りをつけて裏切りっていう手段を取ったのは、ハッキリ言って無い


この間見た本にあったよ

“精神的に向上心のない者はばかだ”ってさ』


「夏目漱石か、よく知ってるな」

『でもタイトル忘れちゃった』
「“坊ちゃん”」
「“こころ”だバカ斬鉄」




『チームZは早く戻りなよ、最終戦は骨が折れるよ』

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