佰伍拾陸 ページ10
剣心「……お前、そんな事も覚えたのか」
『親かよお前は』
彼女の突然の接吻に思考がついていけなかった剣心は思わずオヤジくさい事を口走り、深い溜息を吐いた。
Aは呆れたように笑うと彼の盃に酒を注ごうとした。
その時、世界は突然反転し、次に見えたのは縁側の天井と……
『……っえ?』
悪戯に笑う剣心。
自分の置かれた状況をようやく理解し、彼女は顔を真っ赤に染め上げた。
『な、何を……』
剣心「何をって……解ってるだろ。」
『さっきのはほんの冗談で……!!』
剣心は嫌がるAの首筋に倣ってあちこちに接吻を落とす。
『やっ…ぁ…っ』
そういう事には滅法慣れない彼女は慌てふためくばかりである。
そんなAに剣心は他ならない胸の高鳴りを覚えた。
剣心「(これは……マズイな………)」
頭は冷静でも身体はそうもいかない。
熱くなる身体は歯止めが効かずまるで自分とは別の者のようだ。
徐々に露になる彼女の玉のような肌に生唾を呑み、やがて耐えられなくなった理性は彼女に食らいつくように野生と化した。
***
隣で寝息を立てる彼女の長い髪を1束掬い、小さく接吻を落とした。
剣心「(またやってしまった…)」
最近、自分自身の欲に流される事が多い。
彼女の息遣いや何気無い仕草が彼の欲を掻き立てる。
それだけ自分の中で彼女の存在が大きくなっている。
剣心「必ず…俺は君を…」
戯言に1人苦笑し、剣心はAを横抱きに自室へと戻った。
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夏目夏樹(プロフ) - 心温まりました (2021年5月2日 1時) (レス) id: 870a62657e (このIDを非表示/違反報告)
緋月。緋月の館(プロフ) - 物凄く面白かったです… 貴方の小説すべて面白いですね… 今るろ剣小説少ないのでありがたいです(泣) 次の小説待ってます!!大好きです!←おい (2020年6月24日 20時) (レス) id: e8a2d305fe (このIDを非表示/違反報告)
RUKA(プロフ) - 完結おめでとうございます。次の小説も楽しみにして待ってます。 (2018年9月17日 6時) (レス) id: 4d427bee4c (このIDを非表示/違反報告)
羽衣石 紫(プロフ) - この小説、キャラとの関わりなどが面白くてすっごく大好きです! お忙しいとは思いますが更新頑張って下さい^^* 応援してます! (2018年5月24日 0時) (レス) id: 913f89f30c (このIDを非表示/違反報告)
柚姫 - 皆様読んでいただいてありがとうございます!!遅い更新になってしまいますが精一杯頑張りますのでよろしくお願いします (2018年5月4日 1時) (レス) id: aacb1a7426 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚姫 | 作成日時:2017年9月24日 0時