佰伍拾捌 ページ12
｢薫さん！！！返事して！！薫さん！！！｣
いくら揺すっても彼女の瞳は開かれない。
Aは自分の迂闊さを憎んだ。
初めから敵の意図に気付いていれば
こんな事には…
『…？』
…おかしい。
皆が焦燥と悲観に暮れる中、Aの中で何かが引っかかっていた。
彼女が刺されたと思われるその時、血の匂いを感じなかったのだ。
殺気も全く感じなかった。
『ちょっとどいて。』
1度頭を冷やし、改めて薫の死体を調べる。
恵｢蓮さん…もう無理よ…その子は、｣
『薫さんが殺された訳がないんだ。』
剣心「何…？」
Aは何を思ったか、突然その腕に傷をつけ始めた。
恵｢蓮さん？！！｣
左之助「やめろ！！！！」
左之助はAの胸ぐらを掴み、思いっきり頬を殴った。
『…ってえ……』
左之助「気が狂っちまったのか！！嬢ちゃんはそんなことしたって戻らねえよ！！」
剣心「っ！！蓮…、これは…」
その時、剣心が驚愕の声を上げた。
蓮の傷付けた場所を見ると、中身はまるで機械のように線が張り巡らされており、生身の人間のものでは無かったのだ。
「「「！！！！」」」
Aは口内の血を吐き出すと、口の端を拭った。
『そいつはただの囮。
薫さんは殺されちゃいない、攫われたんだ。』
＊＊＊
左之助「蓮…悪ぃ。」
Aの痛々しい頬を見て左之助は申し訳なさそうに言った。
『別にいいさこれくらい。それより、いつもより随分必死だったじゃねえか。どうした？』
左之助「…分かんねえんだ。嬢ちゃんの事となると冷静を欠いちまう。」
ボリボリと後ろ頭を掻く彼を見て思わず頬が緩む。
『！…ほぉ？』
左之助「…？何だよ、にやにやしやがって。」
『別に？ただ、早く薫さんを見つけてやる、と思っただけさ。』
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夏目夏樹(プロフ) - 心温まりました (2021年5月2日 1時) (
レス) id: 870a62657e (このIDを非表示/違反報告)
緋月。緋月の館(プロフ) - 物凄く面白かったです… 貴方の小説すべて面白いですね… 今るろ剣小説少ないのでありがたいです(泣) 次の小説待ってます！！大好きです！←おい (2020年6月24日 20時) (レス) id: e8a2d305fe (このIDを非表示/違反報告)
RUKA(プロフ) - 完結おめでとうございます。次の小説も楽しみにして待ってます。 (2018年9月17日 6時) (レス) id: 4d427bee4c (このIDを非表示/違反報告)
羽衣石 紫(プロフ) - この小説､キャラとの関わりなどが面白くてすっごく大好きです！ お忙しいとは思いますが更新頑張って下さい^^* 応援してます！ (2018年5月24日 0時) (レス) id: 913f89f30c (このIDを非表示/違反報告)
柚姫 - 皆様読んでいただいてありがとうございます！！遅い更新になってしまいますが精一杯頑張りますのでよろしくお願いします (2018年5月4日 1時) (レス) id: aacb1a7426 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚姫 | 作成日時：2017年9月24日 0時
