私は輝-1- (ページ30)

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『いつも梓ちゃん笑ってないね』

え、私、笑ってたつもりなんだけど

『私たち怒らせるような事した？どうして機嫌悪いの？』

違う。怒ってないよ？機嫌も悪くないよ？

『おい！お前何にらんでんだよ。喧嘩売ってんのか？』

違う。ただぼーっとしてただけなの

『お前って、いつも楽しそうじゃないよな。付き合ってから1回も笑ってるとこ見たことない』

え？楽しいよ？笑ってたよ？

『おい。根暗は学校くんなよ』

『こっちの雰囲気まで悪くなるっつーの』

もう、こんな学校居たくない。

新しい学校でやり直そう。

毎日鏡の前で笑顔の練習しよう。

『あ！梓ちゃんおはよー！今日も笑顔が眩しいね！』

『ほんと、梓ちゃんっていっつも笑顔で明るくてかわいいよね！』

『あの！梓さんの笑顔に惚れました！付き合ってください！』

笑顔だけで人からの対応ってこんなに変わるんだ。

私は私が好きになった。

でも、過去の私はどこに行くんだろう。

誰が受け入れてくれるんだろう。

誰も受け入れてくれないなんて、

とても

みじめで可哀そう

花『違ったら悪いんだけど、梓って無理して笑ってない？』

？『それ、俺も思った。別に俺らの前では無理することないよ？どんなお前でも受け入れるから！』

花南と？には私の薄っぺらい笑顔は通用しなかった

でも、その言葉をかけられた瞬間

張りつめていた糸が切れ

凍っていた心が溶かされるような

あったかい気持ちになれた

私は笑顔の仮面をかぶるのをやめた

これからは笑いたいときに笑って

泣きたいときに泣こう