重い愛【短編集】

◼︎ ページ8

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「今日テストだから学校行ってくるね。」





暗い顔で着替えるA。


目の前で着替えられると、毎回抑えが効かなくなりそうになる。


学校で酷い扱いを受けていて、最近はあまり学校には行っていない。


でも頭は良くて、自分で教科書と参考書を開いて勉強をしていた。


テストだからという理由で出席するのも、真面目なAらしくて愛おしい。


出会った頃からずっと好きで、一緒に成長した今では愛している。


人見知りをされて最初は話せなかったけど、徐々に心を開いてくれたのが嬉しかった。


ご両親が亡くなった時、悲しみで泣くことすらできないAの世話をしている時に、


この子は俺がいないと生きていけない。そう思った。


それと同時に、俺に縋って生きてほしいとも思った。


あなたがいないと生きていけない。そう言ってほしい。


だから俺は、それを実現させるためにある計画を立てた。





「行ってきます」


『本当に朝ごはんいらないの？』


「帰ってきたら何か食べようかな、」


『わかった。美味しいご飯作っとくから。』


「ありがと、じゃあね。」





嫌そうな背中を見送った後、すぐに後輩にメッセージを送る。




창빈お前のクラスのA、またおじさんとホテルに入っていったの見たよ。





そう。Aが悩む噂は全て俺が流したもの。


もちろん体を売っているなんて大嘘だし、そんなことできない性格なのは俺が一番知ってる。


俺の思惑通りAは孤立した。


あとは完全に依存されるのを待つだけ。





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