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35.リープ前4 ページ35

*




場所は変わってAは今、とある家の前に来ていた。大御所俳優でも住んでんのかってくらいの豪邸を目の前に立ち尽くしていた。



「さすがは幹部サマ。住む家も違うってか。」



貧乏仲間だと思ってたのになぁ。方やこんな豪邸に住んでて、方や住所不定。ネットカフェを渡り歩く情報屋だ。小さな敗北感的なものを感じながらインターフォンに手を伸ばした時名前を呼ばれてビクッと肩が動いたのが分かった。




「八戒くんじゃん。」

「タカちゃんに用事?」

「そ、情報売ってくれって。」



優しい目を宿した彼を見て何故だかホッとした。千冬くんや他の皆もそうだけど、裏の仕事をやるには優しい人だという事を私は知っている。


特に三ツ谷くん、八戒くんコンビは。




「Aちゃん?入らないの?」

「え、あぁ、うん、ごめんボケっとしてた。」




へらりと笑って見せれば八戒くんの顔が曇った。それに気付かないフリをして中に入る。広い玄関に軽く感動して八戒くんに案内されるまま中へ進む。三ツ谷くんがいるであろう彼の自室をノックすれば聞き慣れた声が返事をした。



「タカちゃん、Aちゃん来たよ。」

「おー、入ってくれ。」



ドアを開ければ長くなった髪以外はあの頃の面影を残した三ツ谷がいた。相も変わらず優しい顔を向ける彼に子供のように甘えたくなった。

兄貴属性とやらは恐ろしいなと自分の感情を誤魔化した。



「俺、飲み物入れてくるけどAちゃん飲みたいものある?」

「特には。」

「じゃあ、お茶でいいかな?」

「うん、ありがとう。」



パタンと扉が閉まったのを確認して早速仕事の話を始める。どうやら三ツ谷くんの部下が東卍の情報を他に流したそうだ。それが誰なのか、どこにいるのかも割れている。



「それじゃあ、何で私に?」

「調べ直して欲しいんだ。本当にそいつが情報を流した奴なのか…」

「………三ツ谷くんさ、こっちの世界に向いてないよね。」




その部下は12年前の東卍メンバーの1人。こうなる前の東卍メンバー。故に彼を、仲間を失いたくない気持ちがあるんだろう。彼は本当に優しい人だから。




「三ツ谷くん。東卍のルールは三ツ谷くんが私よりも分かってるんじゃない?」

「俺の聞いたその情報が確かなのか、天才と呼ばれる情報屋の口からも同じ事が出たら俺も納得がいく、かもしれない。」

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あう(プロフ) - 雪見大福さん» そうですね。心配してくれるって事はそれだけ自分の事を大切に思ってくれてるって事ですもんね。 (2021年8月3日 7時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 夢主ちゃん視点で自分の感情が動いてたので心配されるって…嬉しいですなって思いました (2021年8月2日 21時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
あう(プロフ) - 紅さん» 更新を…ずっと待ってます…だと!?えー、嬉し(デレ)作品も気に入っていただけたようでありがたい限りです。頑張ります!頑張っちゃいますッ!! (2021年8月1日 22時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
- この作品が好きです。更新ずっとまっています。応援してます。がんばってください (2021年8月1日 22時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
あう(プロフ) - kanraiさん» ありがとうございます!とても励みになります!! (2021年7月30日 22時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あう | 作成日時:2021年7月27日 17時

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