ご近所さんの不良さん達【東京卍リベンジャーズ】

31．最初の世界線 ページ31

*




花垣武道は不思議に思っていた。それはAと初めて会った日に遡る。彼女と会ったのはマイキーから｢紹介したい奴がいるんだ！｣と言われた日だった。午後3時ごろ、ちょうど小学校が終わるくらいの時間にマイキーに呼び出された武道。

彼に引っ張られるままついて行けば近所の公園に着いた。比較的小さな公園だが、放課後の時間は小学生達で賑やかになる。


そこのベンチに腰掛けていたのはドラケンと1人の小学生。マイキーの口から出た｢慈A｣という名前に目を見開いた。



どうして彼女がもう彼らと知り合いなのか、どうして俺はこの形で彼女と合っているのか、と。幸いにもその動揺は上手く隠せたおかげでマイキー達にもAにも不思議に思われる事がなく一安心した。




＿＿｢お兄さん大丈夫？｣




彼女が東卍の知り合いだと言うのは彼女の口から聞いた。本来のルートで、喧嘩賭博で負けた中3のある日の事、完全に伸びてしまった俺に声をかけたのが赤いランドセルを背負った女の子、慈Aだった。それがAとの初めての出会い。

小学生にかっこ悪いところを見られたと素っ気ない態度を取った。



怪我を手当してくれてる時に話してた。｢不良にもこういう野蛮な人達はいるんだね｣って。知り合いに不良がいるのかと聞いた俺に彼女は誇らしげに頷いた。



＿＿｢いるよ。東京卍會って名前のチームでね、怖い顔した人ばっかなんだけどさ、みんな良い人達なの。｣



東卍(彼らと)知り合ったのは1ヶ月前、Aが小学校の男の子たちにいじめられてるところ、マイキー君に助けてもらったところかららしい。



本来ならばAと東卍はまだ知り合っていないのだ。武道が中3の時に知り合っているのだから。

つまり、東卍とAが知り合うのはAが小二の時という事になる。



過去を変えたから？


そう思ったが、今のところはドラケンの死しか変えていない。Aは関係ない。ならばどうしてだろうか……

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