ご近所さんの不良さん達【東京卍リベンジャーズ】

27．ふわり ページ27

*




さいきん、みんなの様子がおかしい。


たとえば、毎朝、三ツ谷隆くんが朝ごはんを作って持ってきてくれる時にマイキーやドラケンくんがいたり、学校の帰りには三ツ谷隆くんの代わりに林良平くんと林田春樹くんがいたり。

ハルのお迎えも、まるで自分の子のように場地圭介くんと千冬くんがいたり。

ドラケンくんとマイキーが来た時みたいに幼稚園はパニックになってた。でも、ハルは2人になついてたから良しとする。



そして今は公園でこの前仲良くなったばかりの花垣武道くんもヒナちゃんといる。



｢Aちゃんはあっちで遊ばないの？｣


足の着かないベンチで足をぷらぷらと遊ばせてハルと花垣武道くんが遊んでるのを見てたらヒナちゃんが首をかしげた。



｢さいきんねー、みんなおかしいの。｣

｢おかしい？｣



そう言って首を傾げたヒナちゃん。すぐに｢あぁ｣と何かを察したみたいに頷いた。｢何かしってるの？｣って聞いたら｢どうしようかなー｣と言おうかどうか迷ってる。｢おしえてっ！｣ってたくさんお願いしたら少し笑って｢みんなには黙っててあげてね｣って人差し指を口の前で立てて教えてくれた。



｢Aちゃん、マイキーくんに作文見せたでしょ？｣

｢うん。｣

｢それでね、マイキーくん……"それなら俺らが2人の親になってやろう！"って提案してきたの。｣



ベンチから立ち上がったヒナちゃんは私の前でしゃがんで、ふわりと、私の頭に手を置いた。ヒナちゃんの顔はすごく優しい顔をしてた。



｢Aちゃんもハルちゃんも、まだまだ小さな子供なの。だからね、たっくさん周りを頼って、いっぱい周りに甘えてね？｣



すごくすごく優しくて、頭を撫でてくれるヒナちゃんが似ても似つかないお母さんみたいだと思った。

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