26.やればできる子 ページ26
*
朝、最近の日課になっているA達の家に行く、というルーティン。朝飯を持って行っているだけだが。俺がAの家に行って以来、Aは俺に合鍵をくれた。と言っても母親が置いてった物らしい。
あまりにもすんなりと渡されたそれに、こいつらのセキュリティの緩さに心配もした。
階段を降りた先の光景に目を疑った。
「よ!」
「マイキー!?とドラケン!?おまっ、マイキー、朝から起きてる!?」
現在時刻は6時半頃だろう。いつものマイキーならまだ寝てる時間だ。今日は槍でも降るのか?信じられないと驚いていればドラケンも「ビックリだよなー」と呟く。
ドラケンがマイキーの家に行くよりも先にマイキーからドラケンの所に連絡があったらしい。「Aん家いくから早く来い」と。
「で?Aん家に何の用だよ。」
「何の用って一緒に学校行く。」
「それならもう少し後でも…」
「あと、朝飯も持って来た!」
得意げに見せるその中にはどら焼きが所狭しと入ってる。まさかと思うがマイキーの言う朝飯とはこれか?
「いや、マイキー……朝にこれは…」
「まだあるぞ。」
そうして取り出したのはタッパーに入った食欲そそられる煮物。
「エマが作ったんだ!」
「ナイスだ、エマ。」
それはそうと、朝飯まで持って来てどうしたのだろうと聞けば「聞いてねぇの?」と首を傾げてから答えた。
何でも授業参観での作文が人様の前で見せられるものじゃなかったんだと。親がいてもいないようなもんだった彼女らに「親」をテーマの作文は難しい。それならばとマイキーが思い付いたのが「俺らがAとハルの親になってやろうぜ」というものだった。
「それでお前、こんな朝から…スゲェな。」
何がスゲェって給食の時間に間に合えばOKな総長が朝に起きているのだ。それも少女2人の為に。
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あう(プロフ) - 雪見大福さん» そうですね。心配してくれるって事はそれだけ自分の事を大切に思ってくれてるって事ですもんね。 (2021年8月3日 7時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 夢主ちゃん視点で自分の感情が動いてたので心配されるって…嬉しいですなって思いました (2021年8月2日 21時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
あう(プロフ) - 紅さん» 更新を…ずっと待ってます…だと!?えー、嬉し(デレ)作品も気に入っていただけたようでありがたい限りです。頑張ります!頑張っちゃいますッ!! (2021年8月1日 22時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - この作品が好きです。更新ずっとまっています。応援してます。がんばってください (2021年8月1日 22時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
あう(プロフ) - kanraiさん» ありがとうございます!とても励みになります!! (2021年7月30日 22時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あう | 作成日時:2021年7月27日 17時