ご近所さんの不良さん達【東京卍リベンジャーズ】

23．おにーさんふたたび ページ23

*




｢あ、この前のおにーさん。｣




公園まで来た所で見覚えのある頭がベンチに座ってる。おにーさんも私に気付いて｢あ｣と声を出してバツが悪そうにした。



｢"また"あったねー。｣

｢……そうだな。｣



｢会いたくなかった｣と言いたそうなおにーさんの表情には気付かないフリをして隣にちょこんと座った。



｢お前、小学校は？まだ終わってねーだろ？｣

｢サボったの。おにーさんも？｣

｢俺は学校行ってないから。｣




私よりも上だった。｢何でサボったんだよ｣って空を見ながらおにーさんが呟く時みたいに聞いた。横目でチラリと私を見て｢言いたくねェなら別に｣と言いかけたおにーさんを遮るように話し始める。



｢作文ね、書いてたの。来週の授業参観のやつ。でもねー、私のお家ね、お父さんもお母さんもいないから書くことないの。だからリコンしたこととかー、お母さんが知らない男の人と仲良くしてる事とか書いたらね、"それは人の前でお話できない事だからやめようね"って新しい原稿用紙もらった。｣



｢何書けばいいんだろーねー？｣って言えばおにーさんは頭をわしゃわしゃ撫でた。三ツ谷隆くんみたいに優しくないけど、悪い気がしなかった。




｢勝手だよな…親って。｣



暗くなったおにーさんの声に反応しておにーさんの顔を覗く。あ、怒ってる。何に対してなのかは私にも分かった。たぶん、おにーさんのお父さんとお母さん。




｢おにーさんはお父さんとお母さんの事キライなの？｣

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