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5日目 ページ14

朝餉を頂いている時、向かいの席のリンクの様子を伺っていた。
リンクは相変わらず一言も発することなく、無表情のまま食事をとっている。
横目に私を怪訝そうに見たりしながら。

その日の9時、私は英傑達と共に、ゼルダ姫の護衛役としてゾーラの里へ向かう事になった。
勿論リンクも同行である。
城からゾーラの里道中、危険なリザルフォスに出くわした。
「ここは私が倒します、皆さんは裏道からお先にどうぞ!」
イーガ団製のーー外見はリメイクされたーー小刀を手に、ゼルダ姫達を安全な道から行くように指示した。
「すみません、名無し。お願いします」
ゼルダが早足で裏道に向かうと、にやりと笑みを浮かべた。リザルフォスは動きが俊敏で闘い甲斐がある。
戦闘というものは本当に楽しい。
リザルフォス3体が同時にかかってくると、1人早かった敵を持ち、あとの2人を巻き添えにしてなぎ倒した。上の2体が即座に立ち上がり攻撃を試みるが、イーガ団特製の小刀に貫かれる。
血が飛び交うのが、また面白かった。鮮血な血はどうしてこうも綺麗な色をしているのだろう。
下の一体がかかってくると、小細工を仕掛けたショートブーツの踵に、比較的小さな小刀を出し蹴りあげる。
3体とも腹を貫いた。
痙攣して白目になっているリザルフォスを川に蹴り落として、私は踵を返した。
ゼルダ姫の元に戻ろうとした途端、見覚えのある姿に出くわした。イーガ団だ。
「ナイカ!!」
名を呼ぶと、ハッとして赤い姿は涙で顔を覆わせた。
「A様!ご無事でしたか!!」
抱きついてくる子分をしかと受け止め、仮面を撫でるように触る。
「こちらはA様が去ってから今日までの間、毎日大変でしたよ……!」
「どういうこと……!?」
心当たりが全くない。私がいなくなっても、特に変化は無いだろうと思っていたから。
「コーガ様の機嫌が悪くて悪くて……! 毎日Aはどこだ、Aはどこだ……!あいつと遊びたい将棋したい食事をして話したい!!って……!!」
最後の2つに少し顔を赤らめてしまった。まだいる前にコーガ様と恋仲になっておけば良かったなぁと……
……ん? 自分は何を考えているんだ!? 恥ずかしい……
「とにかく、コーガ様がヤバい!……と?」
「その通りでございます……部屋が荒れてますから」
とその時、誰かの視線を感じた。ナイカはすぐに逃げ去り、後ろの崖を見ると……リンクが冷酷にこちらを見つめていた。

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設定タグ:ゼルダの伝説 , ブレスオブザワイルド , 夢小説   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:rikorisu | 作成日時:2020年3月25日 16時

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