双子の姉は、妹を守る

2 那田蜘蛛山 壱 ページ3

数年後、私たち二人は柱になった
柱になるのはAの方がずいぶん先だった

柱になってからもAは、
十二鬼月を六体、鬼を三百倒した

しのぶは藤の花の毒で鬼の頸を切ることなく殺すという例にない記録を出し、蟲柱になった




その日、しのぶちゃんとAはお館様に呼び出された。それもずいぶんお急ぎのようだ。
産屋敷邸へ行ってみると、水柱 冨岡義勇もいた。

『冨岡さん、こんばんは』
冨岡「ああ、胡蝶も呼ばれたのか」
『ええ。お急ぎですね。何でしょう』


ーーーー



お館様「私の剣士たちはほとんどやられてしまったか。そこには十二鬼月がいるかもしれない」


お館様「柱を行かせなくてはならないようだ。
A 義勇 しのぶ」


『御意』
冨岡「御意」
しのぶ「御意」


『人も鬼も皆仲良くすればいいのに。
ねぇ、しのぶちゃん。
冨岡さんもそう思いません？』

冨岡「無理な話だ。鬼が人を喰らう限りはな」

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