六話「ごめんなさい、国木田お母さん」 ページ8
「じゃあ、なんで中也のことを知っていたんだい?」
太宰さんが戸惑いの目を向けてくる。
この問いに対する返答は、既に用意していた。
『ポートマフィン…ン゛ンッ、マフィアのファンですから。正確に云うのなら、探偵社、マフィア、組合のファン。』
「!?」
声も出せないくらい、絶句している皆さん。まぁ、そうなるよなぁ。一応、もう一言云っておくか。
『特に中也が好きというだけだし、
まぁ、信じても信じなくてもいいですよ。』
「そんな苦し紛れの言い訳くらいで、君のこと、逃がすと思うかい?」
今度は、紅葉姐さんとの、大人の時間だね、のときのような顔で見てきた。あのシーン素敵だよね。
でも……
『はい!思います。』
「!」
『だって、私はマフィアではない。ずっと捕まえていたら、それこそ、太宰さんは誘拐犯になっちゃうもの。もし、それで捕まったりなんてしたらさ…
……織田作との約束、果たせないでしょう?』
「!」
太宰さんの整った顔が、苦しげに歪む。卑怯な手を使ってしまった。
…だが、今回ばかりは仕方ない!開き直ろう!
でも、嫌われるかな…?それは、少し苦しいし、悲しい。
「……分かった、信じるよ。疑って悪かったね。」
無理矢理作ったであろう笑顔を向けてくる太宰さん。心が痛むのを感じる。
『此方こそ、卑怯なことを云ってしまいすみません。
……でも、疑ったお詫びに、マフィアに連れてって下さい』
空気なんてぶち壊す。それが私←
「はぁ!?さすがに図々しいよ!?」
『今度こそ、本当にマフィアになって来るんで』
「何宣言してるの!?」
『幹部に為れたら、中也に壁ドンして下さい』
「蛞蝓に!?無理!」
『じゃあ、右手で壁ドン、左足で股ドン、左手で顎クイで』
「却下!というか、君だってお詫びしてくれてないだろう!?」
『反省してないんで』
「いや、しろよ!!」
キャラ崩壊だ。太宰さんの口調が崩れた。
云いすぎたか…?でも、
『元はと云えば、太宰さんの勘違いのせいなので』
「否定できない!!」
この後、煩くし過ぎて、国木田さんに二人揃って説教されました。
御免、国木田お母さん。
七話「逝ってくる(良い笑顔)」→←五話「太宰さんの自業自得(嘲笑)」
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ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - まんじゅうねこさん» あ、ありがとうございます!!o(`・ω´・+o) ドヤァ((殴 (2018年12月24日 20時) (レス) id: e949299f29 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ(プロフ) - ロイゼ@魔法契約民さん» えっ………( ゚д゚ )す、凄いですね!(( (2018年12月9日 19時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - まんじゅうねこさん» 卒論の事ですか?勿論、文ストのだざさんですよ!!(`・ω・´)キリッ(( (2018年12月9日 18時) (レス) id: e949299f29 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ(プロフ) - だ、太宰さんの尊さって……一応お聴きしますが、忠実の方ですよね…(( (2018年12月8日 16時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - 神さん» うぇーい乁( ˙ω˙ 乁) 気付いてくれて嬉しいです! (2018年4月16日 16時) (レス) id: e949299f29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロイゼ | 作成日時:2017年6月6日 17時