東京喰種短編集

せめて今くらいは-平子- ページ32

私がタケの体調不良に気が付いたのは、いつもより口数が多くて少しだけ素直だったから。

平子「A、すまない…こんな大事な時期に風邪なんて俺の落ち度だ。」

A「謝らなくていいから、風邪治すのが先！」

そう言って少し乱暴に冷えピタをタケのおでこに貼る。

…似合わなすぎて笑いそうだけどどうにかそれを抑えて、タケのために作ったお粥を器によそった。

A「はい、お粥くらいなら食べられるでしょ？」

平子「あぁ、ありがとう。……もう帰るのか？」

A「タケがそれ食べ終わって薬飲んで、お皿洗ったら帰るよ。」

そう答えるとタケは持っていたお粥の器とレンゲを私に渡した。
食欲がないのかな…

A「どしたの？食べないの？」

平子「……食べさせてくれないか？」

これも風邪のお陰か、タケが珍しく甘えモードだ。

A「いいよ。ほら、あーんして。」

最近はずっと忙しくて時間が取れなかったし、せめてこうゆう時は甘やかしてやるか…

…………………………………………

タケは薬を飲んだし、私は皿洗いを終えたので帰ろうとするとタケに呼び止められた。

平子「……予定がないなら、泊まっていかないか？」

久しぶりのタケからのお誘いを受けた。

A「私、病人相手に無理させるほどがっついてないんだけど。」

平子「自分のことで精一杯なのに、お前に手出しするわけないだろ。」


軽口を軽口で返し、返されるいつもの風景。

この関係が楽で、心地がいい。



"タケはブレないなぁ"




--- ✂ｷﾘﾄﾘｾﾝ ✂---

リクエストの看病ネタです！
あともう1人のリクエストキャラクターはアヤト君です！！

お待ちくださいね( ๓´╰╯`๓)♥

愛して欲しいだけ-カナエ-→←強がりな君-瓜江-

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