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「神楽ちゃーん、その兄貴さんってさ?
…神威なーんて名前だったりするかな?」
すると驚いた表情で私を見つめる青い瞳。
「なんで…知ってるアルか。」
知り合いなんだ、と言うと少し眉をひそめる。
聞けば兄とはあまり仲が良くないらしい。
「そっか、ごめんね。…あれ雨止んでんじゃん!そろそろ帰るね、ありがと銀時。」
たまたま窓に視線をやると雲の隙間から太陽が現れ始めていた。
玄関の方へと2歩ほど歩いた時、銀時が私を呼び止めた。
「おい待てよ、お前ちゃんと帰る場所あんだろぉな?」
「ロ ジ ウ ラ !」
「却下だな、泊まってけ。」
泊まる?この家に?
「それ路地裏より危なくない?」
「どういう意味だコラ。」
だって襲われそーだしーと笑うと拳骨が降って来た。本日二度目だよ、なんて日だ!
「いったぁ…!」
殴られたところをさすりながらさっきいた辺りまで戻る。
「あーーーでも服ないなーーーやっぱり泊まれないかなーーーかーなしーい。」
絶対思ってないアル、と的確なツッコミが入るが聞こえない聞こえない。
しかし私の精一杯の抵抗も虚しく一言、
"買ってこいよ、金はあんだろ?"で片付けられた。酷い話だ。
ガラガラと戸を開け出ていく直前
銀時があっと声をあげ、俺も付いていくと言い出した。
「なんで?」
「最近物騒な話をよく聞くんだよ、事件ってほどでもねェんだけどよ。」
それを聞き私は軽く笑う。
「なんだそんなことか、一人で大丈夫だよ?
行ってきまーす。」
あれ…これまさか…
FU☆RA☆GU?
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作者名:琴爪 凛 | 作成日時:2018年4月9日 1時