今日のじょんぐく

貴方だけをみている ページ23

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サッカー部に野球部、そしてテニス部。

色んな部活の人がこの炎天下の中で頑張っている姿を見ながら

グラウンドに沿って出来ている花壇へと足を運ぶ



『わぁ……もう咲いてる…』



花壇には大きなひまわりが咲いている。

このひまわり、実は私が用務員のおばちゃんと一緒に植えて育てたもの



今年の夏は本当に暑くて、枯れないか心配してたけど

無事に大きくなってすごく嬉しい





そうだ、写真撮っちゃおう

スマホのロックを解除してカメラを起動する



数少ないカメラロールに鮮やかな黄色のひまわり

もう1枚、そう思ってシャッターを押そうとしたら

間違えて内カメラにしてしまった。




『……ひゃっ！』



「あ、バレちゃった……先輩、こんにちは」




後ろの方に誰かいると思ったら、部活中のはずのジョングク君。

服装はユニフォームのままで、汗のせいで前髪がぺたんとおでこにはりついている。




『な、なんでここに……？サッカーは……』


「今休憩中なんです。先輩全然来てくれないな〜って思ってたら、ここにいるのが見えたんで」



あ、そういえば……

今日部活見に行くね、ってお昼に言ってたんだった。



『ごめん、すっかり忘れてた……』


「みたいですね。俺なんか放って、ひまわりに夢中だったみたいだし？」



頰を少し膨らませて、じとーっと私を睨むジョングク君。


それを見て、ムカつく、と思わずに可愛いなぁ思ってしまうのは、惚れた弱み…なのかな？




「お詫びに今日は、一緒に帰ってくださいよ。」



『……えぇっ！？』



「大丈夫です、今日は先生が用事あるみたいであと少しで終わるんで。暗い時間にはなりませんよ」




いや、そういう問題じゃなくて……

一緒に帰る、ってことは2人きりになる訳で……いや、今も2人きりだけど。




帰り道となると何故か妙に緊張してしまう

私だけかな、こう思うの。





やっぱり、また今度でいい？



そう言おうとしたらサッカー部の方から笛の音が。




「ヤバっ、そろそろ行きますね。」



先帰らないで、待っててくださいねー！ そう叫びながら走り去るジョングク君。


風にふわふわ揺れるひまわりを見ると、頑張ってみれば？ そう言っているような気がした



*



悩んだ末に待って、一緒に歩いた帰り道

さりげなく私の左手をぎゅっと握ったジョングク君の手は、大きくて少し汗ばんでいた。

もしかしたら彼も緊張していたのかな、そう思うとなんだか胸が温かくなった



*

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