隠した想い【ヒロアカ】 (ページ38)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:66,137 hit

33話：強襲ページ38

あれからカフェで夕飯を終えたAはカフェをでると、今まで熱いものを食べて火照(ひて)った身体を覚ますように雄英高に向かって歩き始めていた。

貴方『はぁ…。たらふく食ったな。
いやぁ、たこ焼きなんて久しぶりだな。
後、やっぱ紅茶はレモンかストレートだよな！』

そうお腹をポン、と叩き呟くA。

そして目的の雄英高近くに向かう途中。
灯台の灯りも意味の無い闇に包まれた路地裏。

そしてAでは無い何者かの影が路地で動き、何者かが此方に向かって来ているのが分かる。

その人物は顔を隠すこと無く果物ナイフを所持し、ぶつかる事も構わないと言った勢いでAの方に駆け寄ってくる。

そしてその人物はAに向かってナイフを振り上げる。

貴方『…くッ…』

襲撃者のナイフはAの想像を超える程に速かった。Aは辛うじてナイフを躱(かわ)す事が出来た。

しかし少しでも反応が遅れていれば確実に胸を貫かれていた。

襲撃者「…チッ」

襲撃者…。…基、アック･レスピナーは舌打ちしてナイフを構え直す。此処でAは相手が標的のアックであると認識した。

貴方(暗くて見えなかったが…コイツ、強盗殺人の犯人…アック･レスピナー…！)

見間違いの筈は無い。新聞の記事に乗っていた背格好、所持するナイフ。目の色、髪型。
全て一致していたからだ。

そこまで考えが至るとAは直ぐ様ナイフを取り出しアックに反撃する。

アック「ぐっ…この、野郎…ッ！」

少し反応が遅れたアックはAのナイフに軽く肩を切られる。

アックの切られた右肩からは服が切れ、肌には紙で切った様な赤い線ができていた。

初めは戸惑い動きを止めたアックだが、直ぐに体勢を立て直してAに切り掛る。

そしてアックは残忍さを孕(はら)む狂気の笑みを浮かべ、一心不乱にナイフを振り回していた。だが、そのナイフは的確にAの胸や喉元を狙っていた。

アック「俺は誰かに認めて貰えるように…！
邪魔者を消す！そうしたらッ、そうしたらァァァッ！」

貴方『やはり最近の強盗殺人事件はお前か…？』

するとアックは鋭い眼光でAを睨むと血濡れのナイフを構え直し飛び掛った。

アック「だったら何だ！探偵でも警察･ヒーローでも無いお前には関係ないだろ！」

そうアックは話しながらもアックはナイフを振るい続けていた。また、Aもそのナイフを苦しながらも躱し続けていた。