隠した想い【ヒロアカ】 (ページ27)

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24話：ヴィランの襲撃ページ27

相澤先生がそう叫ぶと同時にAは腰についているナイフに手を伸ばそうとするが、直ぐにその手を止める。

貴方(ダメだ…こんな所で殺ったらヒーローや警察のお縄になる…。そんなのダメだ)

そう考えたAは、ただ一点にヴィランのリーダーであろう人物を睨み付ける。

するとそのヴィランがニヤリと笑いAに語りかけた。

死柄木「殺る気？」

貴方『あぁ、殺る気だ』

ヴィランのリーダーの殺気に怯むこと無くAも薄い笑みを浮かべ、手を広げて答えた。

するといつの間にか13号達の後ろにまわっていた黒い霧のヴィランが言った。

黒霧「私の役目は…貴方々を散らして……嬲(なぶ)り殺す！」

貴方(させるかッ！)

だが、Aの反応は黒霧が霧をUSJ内に覆うより遅く、Aを含めた生徒の殆どが、それぞれのゾーンに飛ばされた。

貴方(くそ、しくじった…。皆は居ないのか。…一体…何処に…)

刺客「オラァッ！」

Aの考えがそこまで辿り着いた時、物陰に隠れていた刺客の青年がAにナイフを振り上げる。

それにいち早く気付いたAも、腰元のナイフで防ぐ。高い金属の擦れる音がゾーン内に響く。

そしてAは刺客の腕と足を切り付けた。
その様子に刺客の青年は尻餅を着き、震えながらAに問う。

刺客「お、お前は何者だ…！」

貴方『夜の殺人鬼(ナイト･デッドリー)だ。悪人を裁く悪魔だ。

悪魔が地獄から悪人を裁きにきたぜ！』

刺客の問いに狂気的な笑みを浮かべ、手を広げて答える。その左手には少し血の付いたギラリと光るナイフ。

刺客「ま、待て！…ガァッ！」

刺客の出して切り付け様としたナイフを見切り、直ぐに刺客の喉元を切り裂く。

貴方『…『From･devil(フロムデビル)…この紙を撒き散らして終わりだ。』

そう言いナイフを振ってナイフに付いた血を払い、個性の風を起こして殺人鬼の格好に着替える。

顔は似ているが、雰囲気は違う。
普段はしない狂気的な笑み。似て非なるものだと思われる。

そう思ったAは殺人鬼、ナイト･デッドリーとしてUSJの各ゾーンに足を進めるのだった。