名探偵コナン人魚姫～NYの恋～Ⅱ (ページ45)

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No.95 ページ45

昴はただ、Aを抱きしめながら誤っていた。

『あなたのせいじゃないわ。私が気を緩んでいたの。あなたといた時間は幸せで、ずっとこんな時間が続けばいいとさえ思っていたんだもの。あなたが気に病むことなんてないわ。平和ボケしてしまったみたいね…

でも、あなたが結局は迎えに来て、救ってくれたじゃない。私はそれだけで幸せと感じるわ。ありがと。さぁ、帰りましょ…』

昴が羽織っていたアウターをAに着せてもらい、帰ろうと促したAだったが太ももに噛まれたのが強かったのか、痛みでうまく立てないでいると昴が横抱きにして優しく運んでくれた。

『何から何までごめんなさい。』

昴「お前まで失ったかと思うと怖かった。」

『…大丈夫よあなたなら。それに、何があってもあなたなら、どんな時でも、どんなところにいてもきっと助けてくれるでしょう？』

昴「あぁ。」

『(大切なものが)多すぎると身動きが取れなくなるから、整理しないとね…』

昴「何か言ったか？どこかいたむのか？」

『体中は痛いけど、そんな大したことは言ってないわ。』

そのまま、ランドクルーザーに乗せられ、病院で処置を受けるとそのまま、家に帰ることができた。
移動中にAの居場所を見つけることができた経緯を聞いていた。

どうやら、初め警察関係者と知り合いであるコナンに事情を説明し、警察に協力をしてもらって本屋の監視カメラの映像を確認するとそこには倒れた本を一緒に片づけてあげるAの姿があり、男がAを振り返った途端Aが倒れた。そこで監視カメラ伝いに荷台を押す男の後をつけた。

そして、マネージャーに電話をして最近Aが目をつけられた出来事はないないか聞くと、その音楽番組での出来事で、Aに声をかけた男の一人が今日は休みであることから住所の特定をしたそうだ。マネージャーに出来事を話すとしばらくは療養するようにとのことだった。

自宅に着くと泣きじゃくる有希子にそれをなだめる優作、心配そうにAたちを見つめる阿笠博士、怒りを隠しきれていない哀、それを諭すようにしているコナンの姿だった。

Aはゆっくり車から降りて、大切なひとの元へ昴の手を借りながら歩んでいた。