狼になった重岡先生

#46...告白 ページ46

重岡「俺も今日、その話しようと思ってん。」




先生は私の方に体を向け、真剣な眼差しを向ける。




重岡「俺、Aちゃんに一目惚れしたなんて言ったらどうする？って言ったやろ？」




A「はい...」




重岡「それ本気で言うてたと思う？」




A「私はまた冗談でからかってるんだって思いました。」




重岡「俺...本気やで。」




A「.......え...？」




重岡「俺ほんまにAちゃんに一目惚れしてん。初めて国語科の前で会ったあの日に。」




A「わ、私と先生が初めて話した日に...？」




重岡「おん。俺が、どうしたん？って声かけて、Aちゃんが振り向いた瞬間に。」




A「うそ.....」




重岡「ほんま。それからAちゃんと話す度にもっとこの子のこと知りたいって思って、学校で見かける度に目で追って。教師のくせに情けないやろって思ってても、やっぱり好きなもんは好きやって...」




先生の顔は真剣そのもので、今語ってることは嘘じゃないんだって、バカな私でも分かる。




A「先生.....」




重岡「Aちゃんが俺の生徒なのは充分自分に言い聞かせた。でも、それでもやっぱりどうしようもないねん、この気持ち。」




先生が言ってることが未だに信じられなくて、回転が遅い私の頭じゃついていけなくて...




重岡「こんなこと、教師の俺から言ったらあかんのはよう分かってる。でも、俺、本気でAちゃんのことが好きやねん。」




好き。
先生にそう言われた途端、私の胸がドキッと高鳴った。

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