12 ページ13
Aside
そら「ここ」
そらは、私を玄関の前に行かせると
背中を押して、「行け」って言った。
そらはちょっと離れたところの電柱に
背中をつけて携帯をいじった
ありがと、そらって言うと
ちょっと恥ずかしそうに頭を掻いた
今日はね、選択授業の調理実習でクッキー作ったから
えいちゃんの分のために多く作ったんだ。
クッキーと封筒が入ったカバンを持ちながら
インターフォンを押す指が汗で湿って
ぶるぶる震える。緊張してる。
やっとの想いで押した。
お母さんとかが出たらどうしよ
なんて言えばいいのかな?
エイジくんと友達の、って?
友達なんておこがましい
やっぱり普通にエイジくんと同じクラスの、か
よしそう言おう。そう言おう。
心でブツブツ思ってると
ガチャっとドアが開いた
.
エイジ「え、どうしたの?」
びっくりした顔のえいちゃん
寝巻き姿だったから新鮮で嬉しかった
「あ、あのね、これ!届けに来たの
大事な封筒だから保護者の人に見せてって!」
カバンから封筒を出すと
えいちゃんは、ああ、と言って受け取ってくれた
エイジ「ありがとね、」
「あ、あとね今日調理実習でっ」
.
.
「エイジ?だあれこの子」
.
目を疑った。私より断然綺麗な大人っぽい人が
えいちゃんの後ろから顔を覗かせてきたから
妹さん、かな?
「は、はじめまして…」
エイジ「ああ、同じクラスの子」
その女の人か、ああ、とわかった顔をして
ニッコリ笑って、お辞儀をしてこう言ったんだ
.
.
.
「はじめまして、エイジの彼女です」
.
.
その言葉で頭が真っ白になった
涙が出そうだった
「そ、そうなんですね、じゃ、じゃあ
私はこれで失礼しますね!」
もうえいちゃんの顔見れなかった
そうだよね、えいちゃんカッコイイもん
彼女くらいいるよね、
なんだよ、そんなの考えれば
わかりきってたことじゃん
もう、無我夢中で走った
目的地なんてないけどただ走った
そら「はっ?おいA!どこ行くんだよ!」
そらの声も聞こえなかった
今まで積み上げてたものがバラバラって崩れて
もう積み上げることが出来ないや
私、失恋、したんだね
220人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コーヒーゼリー - そうなんですか!教えてくれてありがとうございます!続きめっちゃ気になってたので本当に嬉しいです(泣) (2019年6月27日 0時) (レス) id: 848e04a385 (このIDを非表示/違反報告)
わたわた(プロフ) - コーヒーゼリーさん» 移行しました!更新は続けます!ご安心ください! (2019年6月26日 23時) (レス) id: a6a96d19cf (このIDを非表示/違反報告)
わたわた(プロフ) - fmfmfmfm37さん» 待たせてすみません!移行しましたのでよろしくお願いします! (2019年6月26日 23時) (レス) id: a6a96d19cf (このIDを非表示/違反報告)
わたわた(プロフ) - コーヒーさん» ありがとうございます!移行しましたのでよろしくお願いします♪♪ (2019年6月26日 23時) (レス) id: a6a96d19cf (このIDを非表示/違反報告)
コーヒーゼリー - 更新してほしいです…(泣)もしかして、もうしないんですか…? (2019年6月22日 0時) (レス) id: 848e04a385 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わたわた | 作成日時:2019年4月11日 13時