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30話 快斗side ページ30

A「でも、どうして怪盗なんてやってるの?」

 悪いことだよ、と年齢の割に子どもっぽい怒り方をするのは本気で怒っているわけではないからだろう。・・・まあ、俺相手だからってのもあるだろけど・・・

快斗「詳しいことは話せない。・・・悪いな、A」

 納得がいかない、というように頬を膨らませる彼女の頭を優しく撫でると、嬉しそうに・・・そして猫のように俺の手に頭を押しつけてくる彼女・・・俺以外の前では見せないそんな姿に嬉しくなる反面、それを見ることができるのは彼女が俺のことを兄のように思っているからだと知っているため、少し・・・いやかなり辛かった。

A「快斗君のことだから、何か大切な理由があるんだろうし、言いたくないならその理由ももう聞かないけど・・・危ないことはしないでね」

 約束はできないな・・・と思いつつも、悲しそうな顔をしているAを前にそんなことを言えるはずもなく、嘘をつく、という罪悪感に駆られながら、彼女の言葉に頷いた。・・・そんなとき、小さく階段を駆け上がる音が聞こえてきた。

快斗「・・・やばっ・・・」

 音の大きさと数からして人数は一人だろうが、この軽やかな音からして上ってきている人物はおそらく子ども・・・この時点でその人物は十中八九名探偵だ。・・・さすがにシルクハットを取っている状態を見られるのはまずいと判断した俺は、慌てて被り直す。

コナン「キッ・・・ドォ!?」

 危ねー・・・ギリギリだった・・・内心そう思いながらも表情はいつも通りのポーカーフェイスを携え、声のした方へと目を向けると、声の主・・・もとい名探偵はドアを開けた姿勢のまま膠着していた。

A「こ、コナン君・・・?」

コナン「え、あ・・・A姉ちゃん、何でここに・・・ていうか、え、距離近・・・え・・・・・・え!?」

 Aの声で我に返った名探偵だが、かなり混乱しているようで支離滅裂なことを言っている。・・・Aと手をつないで歩いているときの表情から察してはいたが、名探偵も間違いなくAのことが好きだ。・・・自分の惚れた相手が怪盗なんかと、しかもこんな至近距離で一緒にいたら・・・そりゃパニックにもなるか・・・

快斗「・・・残念ながら、邪魔が入ってしまったようですね、お嬢さん・・・続きはまた今度、2人きりの時に話しましょう」

 名探偵をからかいたい気持ちも相まって、Aの長い髪を掬い、キスを落とした俺は、ハンググライダーを広げて飛びだった。

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フランドール(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!!ただいま新生活に適応中で執筆する時間が取れず、申し訳ありません…落ち着き次第更新するので、楽しみにしていてください!! (4月14日 21時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続きが気になります!更新楽しみにしています!!!素敵な作品を本当にありがとうございます! (4月14日 20時) (レス) id: 3989c699fa (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - ジジさん» コメントありがとうございます!!最近思うような文章が書けず、モチベが下がっているので励みになります!!自分がどのように執筆していたのかを模索中なので、待っていてくださると嬉しいです!! (3月19日 7時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ジジ - 素敵な作品をありがとうございます!更新楽しみにしてます!応援してます✨ (3月18日 18時) (レス) id: f632db4eea (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - いつまでも待ってます!更新楽しみにしています!応援しています♡ (2月22日 0時) (レス) id: 8fa475efd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フランドール | 作成日時:2020年5月3日 15時

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