2話 ページ2
A「…わっ…」
外に出た瞬間、強い風が吹き思わずそんな声を出す。今日は高校二年生になって初めての登校日だ。今までとは違った新しいクラス。…工藤君と同じクラスになれたらな、なんて淡い期待を抱きながら学校へと向かう。
前のクラスでは友達と呼べるほど仲のいい人はいなかったため、今度のクラスでは友達が出来たらなぁ、と考えながら歩いていると、すでに学校についていた。
A「櫻羽…櫻羽…櫻羽A…あった」
私の苗字、櫻羽はかなり珍しい苗字らしくこの学校に私と同じ名字の人はいないので、割とすぐに自分の名前を発見できた。クラスメートの名前を見ると、工藤君や毛利さんの名前があった。
同じクラスになれた喜びと、工藤君と毛利さんが同じクラスという嫉妬心が混ざり合って複雑な気持ちになる。
A「…馬鹿みたい…」
私が嫉妬したところで何も変わらないのに、と嘲笑しながら言って自分のクラスに歩を進める。
クラスに入ると人が数人いる程度だった。すぐさま自分の席に駆け寄り、息をつく。早めに来て正解だったな、と考えながら…私は小説を開いた。
しばらくすると、見覚えのある三人が教室に入ってきた。工藤君と、毛利さんと…鈴木さんか…並んで歩く姿を見たくなくて、小説に視線を戻す。すると、私の隣の席にドサッとおかれるカバン…驚いてそちらに目を向けると、微笑んでいる工藤君。
新一「俺、隣の席の工藤新一…よろしくな」
「ふぇ!?」と驚きのあまり変な声を上げた。しかしこれは驚くなという方が無理な話で…初めて同じクラスになれたかと思ったらまさか隣の席だったとは…
新一「ふぇ!?ってなんだよふぇ!?って…」
そう言って笑う工藤君にかっこいいな…なんて思ってしまう。いつも遠くからしか見ることのできなかった彼がこんなに近くにいるなんて…と心の中で感動していると、いつの間にか近づいてきていた毛利さんが工藤君の頭をたたいた。
蘭「全く、急に話しかけるからびっくりしてるじゃない!それとそんなに笑わないの、失礼でしょ!?」
痛そうに頭を抱える工藤君を思いっきり無視して「ごめんね」と誤ってくる毛利さん
A「気にしないで、大丈夫だから…」
苦笑交じりにそう言うと、毛利さんが「よかった」と私の私の両手を握る。
蘭「ずっと話してみたいと思ってたの!…幼稚園のころから、ずっと一緒だったよね?」
微笑みながらそう言う毛利さんに、私は思わず目を見張った。
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フランドール(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!!ただいま新生活に適応中で執筆する時間が取れず、申し訳ありません…落ち着き次第更新するので、楽しみにしていてください!! (4月14日 21時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続きが気になります!更新楽しみにしています!!!素敵な作品を本当にありがとうございます! (4月14日 20時) (レス) id: 3989c699fa (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - ジジさん» コメントありがとうございます!!最近思うような文章が書けず、モチベが下がっているので励みになります!!自分がどのように執筆していたのかを模索中なので、待っていてくださると嬉しいです!! (3月19日 7時) (レス) id: 93fb40e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ジジ - 素敵な作品をありがとうございます!更新楽しみにしてます!応援してます✨ (3月18日 18時) (レス) id: f632db4eea (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - いつまでも待ってます!更新楽しみにしています!応援しています♡ (2月22日 0時) (レス) id: 8fa475efd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2020年5月3日 15時