月夜に咲く花 FirstSeason

24話　考察 ページ25

凛音side

園子「なんだろこの後…」

蘭「もしかしてワイヤーをこっちとあっちのビルに渡してあったんじゃない？
きっとそれを使って、キッドは浮いているように見せかけたのよ！」

凛音「蘭ちゃん、それじゃキッドは浮くことはできても歩けないんじゃないですか？」

小五郎「ああ、それに昨夜向こうのビルに上った中森警部が言ってたよ、屋上にはワイヤーなんてなかったってな‼」

　そういえば、昨夜は新一もの子ビルに上りましたがあの傷に今気づいたということは、気づかなかったってことね…うまくいったみたいでよかった。

園子「ねえ、ひょっとして立体映像を映し出す機械を取り付ける跡だったりしない？
ほら、こっちと向こうの二か所から映写すれば…」

小五郎「無理無理！今の技術じゃ何もない空間にあんな鮮明な動く立体映像を打つことなんかできねえよ‼昨夜キッドを目撃した人間が全員3D眼鏡をかけていたわけじゃあるまいし…」

　ええ、そう…事実、昨夜空中歩行をしたのは紛れもなく本物の怪盗キッド…快斗君ですから…

蘭「じゃあ、お父さんはあのトリックわかるの？」

小五郎「まあな‼人間っていうのはなぁ、そんなものあるわけないと思い込むと、たとえそこにあったとしても先入観で見えなくなっちまうんだよ‼」

　先入観…すごいヒントを出された気がするのですが…

園子「それで？」

蘭「何なの？そんなものって…」

小五郎「そう…たとえば……バカでかい硬質ガラスだ!!それをビルの間にかけてキッドはその上を歩いたんだよ!!中森警部がきづかなかったのは、まさガラスが乗ってるなんて思わなかったから！つまりこの傷は、固定した器具を取り付けたときに出来た…」

確かに、私たちは先入観を利用しましたが、さすがにそれは誰かが気づくでしょう…それに、そんなものどうやって運んでどうやって片付けるんですか…

25話　露骨→←23話　痕跡

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す