14話 嫉妬 ページ15
快斗side
探「急に呼び出して悪かったね、黒羽君」
俺を呼び出した張本人がゆっくりとこちらに歩み寄ってくる。俺はハァ、とため息をついてそいつに視線だけを向けた。
快斗「わざわざ呼び出して何の用だよ…白馬…」
探「星川凛音、彼女について話がしたいんだ」
白馬の口から予想していなかった名前が出てきて、俺は思わず目を見張って白馬の顔を凝視した。
快斗「…なんでお前が凛音のことを話そううとしてるんだよ…そもそも、俺と話す意味がねえだろ…クラスの女子とでも話せよ」
表情をポーカーフェイスに戻して、俺は白馬にそう言った。考えてみれば、白馬は俺と凛音が一緒に住んでいることなど知っているはずがないと、今の俺はそう思っていた。…だけど…
探「おや?君と彼女は同居していると聞いたが…」
「何で知ってんだよ⁉」と俺はポーカーフェイスを崩して叫んでしまった。誤魔化そうとひとつ咳払いをする。
快斗「誰から聞いたんだよ…」
俺が声を少し低くして尋ねると白馬はふっと嘲るように笑った。
探「凛音本人に教えてもらったんだ…君と同居しているってね…」
俺は唖然とその言葉を聞いた。凛音が白馬に教えた…?なんで、わざわざ凛音が白馬にそんなことを…俺が思考を巡らせていると、白馬が髪をかき上げて話した。
探「実は僕の親と凛音の親が交友関係を築いていてね…僕と凛音は昔から知り合いなんだよ…」
なぜがイライラしてきた俺は白馬を睨めつけるよう見してみて「そうかよ」と冷たく言い放った。するとなぜか白馬は声をあげて笑い出した。
快斗「んなっ…なんだよ‼」
探「はははっ…何でもないよ。…僕たちの関係を聞いて、君が嫉妬をするなんて思ってもみなかった。…君も僕のようにかなり惚れ込んでいるようだね、凛音に…」
快斗「えっ…はあ⁉」
笑いながら去っていく白馬を見つめながら、俺は白馬に言われたことを思い返していた。
白馬は俺が凛音に惚れている、そういっていた。…確かに、思い当たる節がある。凛音の近くにいるだけで早くなる鼓動、熱くなる顔…まさか、この現象の原因って…
快斗「俺が…凛音に惚れているから…?」
そうだ…俺は凛音に惚れていたんだ…あいつの泣き顔を見たくないのも、一緒にいたいのも、全部そういうことだったのか…
気づいてしまったからには諦めない、たとえ凛音に好きな人がいようと、白馬がライバルだろうと…
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フランドール(プロフ) - 返信は遅くなるかもですが、他にもなにか気になった点があったらジャンジャン書いてください!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - 結歌さん» ご指摘ありがとうございます!!5話については、完全に私のミスです!!ごめんなさい!!14話については睨めつけると書いてねめつけると読みます。私的には睨みつけるよりもこっちの言い回しのほうが好きなのでこうしていたんですが、分かりにくくてごめんなさい!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - また続けてのコメントですみませんm(._.)m これ正しくは白馬を睨みつけるように見てではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - 続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 14話 嫉妬のここの部分 なぜがイライラしてきた俺は白馬を睨めつけるよう見してみて「そうかよ」と冷たく言い放った。するとなぜか白馬は声をあげて笑い出した。 (5月25日 17時) (レス) @page15 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 5話 後悔のここの部分 明日だって、私が都大会に優勝したからという建前 これ正しくは都大会で優勝したからではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) @page6 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2019年12月7日 20時