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Takuya side
夢人 「テレビ出て、喋って踊って」
夢人 「それだけの仕事しかしてない人に言われたくない」
パチンッ。
リビングに鈍い音が響く。
A 「お父さんに謝りなさい」
Aが今まで見たことないくらいに怒っていた。
A 「お父さんに謝りなさいって言ってんの！」
『…ちょ、落ち着いて』
A 「誰のおかげでこうやって生活できてると思ってんの？」
A 「当たり前のことやと思ってんの？」
A 「自分だけで全部できないことくらい分かるやろ？」
A 「謝りなさい」
Aがそう言うと、夢人は自分の部屋に逃げて行った。
『反抗期ってさ、自分でもどうしていいか分かんないんだよ』
『反抗したくてしてるわけじゃないし、モヤモヤしてイライラして』
A 「だからってあの発言は絶対にダメ」
とりあえずAを落ち着かせて、Aの目を盗んで夢人の部屋に向かった。
『……夢人、入るよ』
部屋に入ると、ベッドに突っ伏してる夢人がいた。
『……お父さんさ、今日みたいなことずっと恐れてた』
夢人 「………え？」
『正直、勉強は全然してこなかった』
『だからお母さんを見てると、仕事の幅も広がってるのを感じて後悔してた』
『だからこそ2人には、ちゃんと勉強してちゃんとした大人になってほしい』
夢人 「………」
『2人が仕事のことどう思ってるかずっと不安だったから』
『だからさ夢人が前に自慢のお父さんって言ってくれてたのを聞いて』
『めちゃくちゃ安心したし、嬉しかったんだよ』
夢人 「父さんの仕事も母さんの仕事も誰でもできることじゃないって」
夢人 「分かってる、んだけど…」
『お父さんにも反抗期あったからなー』
『気持ちはわかるよ笑』
夢人 「………ごめんなさい」
突っ伏してた夢人はちゃんと座り直して、頭を下げた。
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作者名：たれめ | 作成日時：2020年8月24日 0時
