普通と恋 part2 (ページ4)

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You side

『わっ』

やっちゃった。

クリスマスソングを聴いて、珍しく感傷的になっていた私は、

カイさんのLINEのトーク画面を開いていた。

そしたらまさかLINEが来るなんて…

『既読、つけちゃったよ…』

とりあえず返信、するか。

A部屋で1人です

A海さんは?

海メンバーと部屋にいるよ

A仲良いですね

海まあね

カイさんは寂しくないのかな…

私は無意識にトークの右上の通話ボタンを押していた。

カイ「A…？」

カイ「どうしたの？めずらしいね」

『カイさん』

『………寂しい、です』

思わず口からこぼれた言葉。

自分が一番びっくりした。

カイ「………ごめん、自分の部屋戻るから一旦切–––」

『切らないで…』

『切らないで…ください…』

カイ「………わかった、ちょっと待ってね」

電話の向こうでメンバーさんに部屋に戻るって話をしてる。

扉の音が二回聞こえて、またカイさんの声が聞こえた。

カイ「ごめんね、部屋戻ったから」

『……カイさん、今日楽しかったですか？』

カイ「うん、楽しかったよ」

『そうですか…』

カイ「でもAがいればもっと楽しかったなって思うよ」

『カイさん…』

『私、友達にも母親にも彼氏いるってつい口滑らせちゃって』

『そしたらクリスマスソングが流れてきて、急に寂しくなっちゃって』

『カイさんの都合考えないで電話しちゃって……すみません…』

カイ「ほんとに…びっくりしたよ笑」

カイ「でもA」

『……』

カイ「嬉しかったよ、電話きて」

『……本当ですか？』

カイ「Aから求められて嬉しくないわけないでしょ？」

こういう真っ直ぐに伝えてくれるのが嬉しくて仕方ない。

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