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You side











放課後、太陽と帰ろうとすると友達に呼ばれた。










「Aー?」



『なに?』



「お客さん」









廊下を見ると、小さい箱を持った勇斗が立っていた。









これを見て太陽も少しは気にかけてくれるかなと、



チラッと見てみるけど、楽しそうに華菜と話していて胸が痛んだ。












『久しぶり』



勇斗 「はい、これ」



『ありがと』










勇斗 「………付き合ってるんでしょ?」







太陽のことを見て、悲しそうな顔してたかな。







『……うん』



勇斗 「自信持ちなよ」



勇斗 「強気でいてこそのAでしょ笑」



『バカにしてる?笑』



勇斗 「褒めてるわ笑」








『進めた?』



勇斗 「……ちょっとはね」



『愛莉ちゃんやろ』



勇斗 「え、なんで知ってんの」



『私喧嘩売られたもん笑』



勇斗 「え笑」



『まあ嘘やけど』









勇斗 「………Aと付き合う前から、好きって言われててさ」



勇斗 「俺の中ではないなって思ってたんだけど」



勇斗 「好きって言われなくなったら気になって仕方なくて」



『愛莉ちゃん、思ってるより勇斗のこと好きやと思うよ』










私には敵がいっぱいいるけど、



私に何言ったって無駄やってこと知ってるからみんな影で言うのに、



愛莉ちゃんだけは私に正面から向き合ってくれた。








『……あれくらい押しが強い方が勇斗には合うんちゃう?笑』



勇斗 「俺も向き合ってみるわ、愛莉と」



『うん、頑張れ』










謎に廊下でグータッチをしてる私たちを周りは不思議そうな目で見てる。





それに2人で笑い合った後、勇斗は教室に戻って行った。










あの感じやと、愛莉ちゃんには特別なホワイトデー準備してるな。









勇斗が前に進めたこと、もうすぐ愛莉ちゃんの恋が実ることが、



自分のことのように嬉しくて、



太陽が華菜にホワイトデーを渡している時の幸せそうな顔も知らなかった。






.

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作者名:たれめ | 作成日時:2021年7月8日 11時

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