127 ページ27
You side
『はい、義理チョコ』
勇斗 「ありがと笑」
勇斗 「マカロン?すごいね」
『…伝えた』
勇斗 「……え?」
『太陽に、気持ち伝えた』
『勇斗に言われて、ちゃんと伝えようと思って』
勇斗 「そっか」
『まだ想いは通じてないけど、頑張ろうと思う』
勇斗 「うん」
私はスッキリした気持ちでいるけど、
私の話を聞いた勇斗は少し顔が暗かった。
『……進めてる?』
勇斗 「うーん、今進もうとしてるとこ」
勇斗 「…なのにAからバレンタインもらっちゃったから」
勇斗 「進めずいるかな笑」
『えぇ…じゃあ返してー』
勇斗 「嫌だよ笑」
勇斗 「だってさ、ラッピングしてる中に名前書いてんじゃん」
勇斗 「これ俺用ってことでしょ?」
勇斗 「そーゆーの結構嬉しいんだよ」
『でも勇斗、いっぱいもらったやろ?チョコ』
勇斗 「うん、まあ」
『その中にいいなって思ってる子、おらんの?』
勇斗 「いるっちゃいる」
『おお!』
勇斗 「どストレートに言われてさ、ちょっとグッと来た」
勇斗 「まあ、Aが進めたなら、俺も頑張って進むわ」
勇斗 「マカロン、ありがとね」
勇斗は私に背を向けた状態で手を振って歩いていった。
「あの…」
『んー?』
「勇斗くん振り回すのやめてくれませんか?」
後ろから急に話しかけられて、振り向くと女の子が1人立っていた。
『1年生?』
「はい」
『私が勇斗を振り回してるって?』
「はい」
『そう思われてんねやー』
「自覚ないんですか?」
変に突っかかってくるなーこの子。
『ないよ?笑』
「勇斗くんはA先輩がずっと好きで––––」
『気安くA先輩なんて呼ばんといてくれる?』
「………勇斗くんはずっとA先輩を見てきたんです」
「なんでバレンタインなんてあげるんですか?」
……ちょっと面白いな、この子。
.
91人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たれめ | 作成日時:2021年7月8日 11時