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You side
『え?』
ホテルに戻ってくるとロビーに先生たちがいて、
よく見るとその奥に凛がいた。
『凛!?』
凛 「A…」
華菜 「ちょっと、A外行ってたん…!?」
『凛を探しに…』
「とりあえず芹沢は部屋に戻ってあったまっとき」
凛 「すみません…」
華菜が凛を連れて戻って行き、海がそれについて行っていた。
『っよかった…』
「部屋に居とけって言ったよな」
『だって凛が…!』
「それでもしお前まで遭難してたらどうすんねん」
『………』
「自分のことも、周りのことも、もっと考えろ」
『……ごめんなさい』
「まあみんな無事でよかったけど」
先生たちも部屋に戻って行って、ロビーに私と海以外の男子だけが残った。
祐基 「Aのその無茶なとこ、変わってないね」
『無茶…?』
稜雅 「まあ確かに、台風の中いなくなった近所の子供探しに行ったり」
稜雅 「なぜか屋根の上にいたティアラを屋根登って助けたり」
稜雅 「昔っから無茶なことばっかしてたもんな」
『………』
祐基 「Aの良いとこでもあり悪いとこだからね」
祐基 「先生も言ってたように、自分のことももっと考えなよ?」
祐基 「稜雅戻ろ」
拓弥 「あ、俺も帰る」
太陽 「え、じゃあ–––」
拓弥 「太陽はこいつと一緒にいてやって」
なぜか拓弥は太陽だけを残して祐基たちと部屋に帰って行った。
『っ……』
太陽 「泣いてもいいんやで」
太陽 「我慢するよりずっといい」
そんな太陽の言葉に甘えて、私は隠しながら静かに泣いた。
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作者名:たれめ | 作成日時:2021年7月8日 11時