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ギギギッ……とロボットのような効果音がついてもおかしくないくらい、ゆっくりと後ろを見る。
「にゃはっ♪大丈夫だった?」
____もうヤダ帰りたい。
神は私に死ねと申したいのですか??それとも、ブルーロックという修羅場の中一生を過ごせと??
『……ありがとうございます。
確か、蜂楽君でしたっけ?私は尾崎Aです。』
主人公____潔世一の相棒みたいな、親友みたいな枠のキャラで、“かいぶつ”を飼っている独特の感覚や考えを持っているキャラだった気がする。
「別に〜!俺の中の“かいぶつ”が言ってたから!
“彼女を助けろ”ってね♪」
何してくれてんですか。かいぶつさん。貴方のせいでほぼ転生ライフはもうボロボロになりました。
そもそも潔君に出会った時から、決定打を打たれたのと同じ。
『……成る程、かいぶつが居るんですね。』
あんまり本誌とか漫画とかは詳しく知らないけど……。
確か、理解者がいなかったのと同じなのかも知れない気がするような。
「うん♪俺の中にはかいぶつが居るんだ。
でも、周りの奴らは“おかしい”って。」
分かる、分かるよ。
『………嗚呼、分かります。その気持ち』
「え?」
『この世界は、紛れもなく異端者がいれば、全て“おかしい”と決めつけられるんです。
しょうがないんですよ。蜂楽君、コレが世間様の常識なのかも知れませんね。
でも、私は貴方の事をおかしいなんて思いません。むしろ、素敵な個性だと思います。』
………あれ、てっきり私、語っちゃった??
蜂楽君を見ると、黄色の瞳が見開いていて。
………頬が少し色づいていて……?え?
『…すみませんが、さようなら!』
とにかくダッシュで医務室に入る。
もう会わないように祈りながら、後ろを見て、医務室に入った。
「……どうしよう、かいぶつ。俺、あの子に一目惚れしたかも!!
しかも、俺に見惚れて逃げたんじゃない!?」
流石、主人公とほぼ同じ考えを持つ蜂楽廻。
どうやらこの世界のエゴイスト達は自己肯定感が高いようで何より、何より。
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作者名:危険因子 | 作成日時:2023年2月3日 22時