27話 階段 ページ29
『ちょ、階段多過ぎなんだけど...』
「早く来て下さい主様。置いていきますよ？」
『ねぇ足見て。コレ、折れてるんだけど？』
「脳筋な貴女ならイケるでしょう」
『脳筋舐めんな』
現在約50232段目。
ここまで松葉杖を付き、ほぼ片足だけで登ってきた階段はようやく半分まで来ていた。
上の方を見ると延々に続いているように感じるそれに、はぁ...とため息が出てくる。
ぶっちゃけ、そろそろ限界であった。
「ご、ご主人様！僕が背負いましょうか？」
「ダメだぜ亀甲にぃ！俺たちの静止を聞かなかった主の自業自得なんだからな！」
「でも...」
『ごめんて...』
心配してくれた亀甲が私の隣まで降りてきて、手を差し伸べてきた。
遂には私を背負おうと、少しだけ屈んでくる。
すると、その様子を見ていた太鼓鐘が自身の長男に注意した。
うん、確かに自業自得だな。
私が首を横に振って亀甲の申し出をを断ると、彼は渋々といったように眉を寄せながらも、なんとか頷いていてくれた。
「...本当に、大丈夫なのですか？」
『ん？平気』
よいしょと再び一歩を踏み出す私に、ずっと後ろから着いてきていた前田藤四郎が眉根を寄せて此方を見てくる。
その頭をぽんぽんと撫でて笑い掛けながら返した。
内心、全然平気では無いのだが。
それどころか満身創痍なのだが。
「...ったく、仕方有りませんね」
『うぇい！？』
...皆、俺の話を聞いてくれ。
あの物吉が、普段は幸運どころか毒舌しか運んで来ない物吉が...なんと私を背負って階段を登っているぞ。
え、なに？一周回って怖いんだけど。
『え、ちょ、なに怖い』
「早くしないと陽が暮れちゃいますからね...さっさと登りますよ」
『怖い怖い怖い』
その様子を見ていた太鼓鐘は一つため息を吐いて、さっきまで私が突いていた松葉杖を回収した。
さっきまではあんなに冷たかったのに...とりあえず、太鼓鐘は安定の天使だと思いました。
「言っとくけど、許した訳じゃねぇからな！」
「これは貸しですからね」
『...ツンデレ？』
「振り落としますよ？」
そう言いながらも、私を落とさないようにしっかりと背負ってくれている物吉。
太鼓鐘は頬を膨らませながらも、前を歩いて行っていた。
そんな彼らに、私は小さくにやけて物吉の背中に顔を埋めたのであった。
「...もう少し、僕たちを頼ってくださいよ」
『え？なんて？』
「いや、重いなって」
『シバくぞ』
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ハルヒ(プロフ) - 臨兵闘者皆陣烈在前…アカン妖界ナビ・ルナしか浮かばんかった…そしてこの小説がとても好きです…ゆっくりでいいので更新待ってます…杏仁豆腐さん大好きです…(*￣ii￣)ﾊﾅｼﾞﾌﾞｫｫｫ← (2017年11月28日 14時) (
レス) id: 852ed5590a (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(携帯)(プロフ) - アッシュさん» その点に関しては申し訳ありませんでした。只今設定の方を載せましたので、何か不便な点がございましたら言ってください。 (2017年11月6日 22時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
アッシュ(プロフ) - 設定無いのですか？初っ端から話が始まって何が何だか分からないです… (2017年11月6日 21時) (レス) id: 780afa92f9 (このIDを非表示/違反報告)
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